「通潤橋」を国宝指定 文化審答申 新規重文には8件


石造りアーチ式水路橋「通潤橋」(山都町HPから)

 国の文化審議会は6月23日、熊本県山都町の石造り水路橋「通潤橋」を国宝、8件の建造物を重要文化財などに指定するよう、永岡桂子文部科学相に答申した。秋ごろに官報告示され、正式に指定される。これにより、建造物の重文は2565件(うち国宝231件)となる。

 通潤橋は嘉永7(1864)年、水源に乏しい白糸大地に農業用水を送るために建設された。長さ約78メートル、幅約6・6メートル、高さ約21メートルで、石造りアーチ橋としては国内最大級という。2016年の熊本地震や18年の豪雨で漏水や石垣の一部が崩落するなどの被害を受けたが、竣工から約170年を経た今も白糸大地の農耕活動を支えている。

 文化庁は「近世水利土木施設の到達点を示す、近世石橋の傑作」と話している。

 重文に指定答申された天満宮(群馬県桐生市)は、重要伝統的建造物群保存地区・桐生新町の北端に位置する神社。寛政元(1789)年建設の本殿は二十四孝、唐子遊びをはじめとした彫刻や彩色などの装飾で埋め尽くされている。近世後期の北関東を代表する神社建築。

 また、手取川七ケ用水取水施設(石川県白山市)は、七つの取水口を一つにまとめる「合口」という手法で作られ、合口取水施設としては国内に現存する最古のもの。

 その他、重文指定は次の通り。

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