韓国観光公社(KTO)は3月25日、旅行会社を主な対象とし、韓国各地域の観光、旅行情報を紹介するオンラインセミナーを実施した。鄭辰洙東京支社長は、「感染状況を踏まえながら日本旅行業協会(JATA)と協力して観光需要回復を目指す」と語った。
セミナーの冒頭、鄭東京支社長は「韓国国内ではワクチン接種が始まり、今年中にはワクチン接種が広く行き届くと思う。それを踏まえて、韓国と日本との往来が可能になるだろう」と展望を述べた。往来再開後を見据え、韓国は政府主導で国際観光市場早期回復のタスクフォースを結成し、飛行機で現地に着陸し、その近辺で行うツアーの整備を進めていると説明。「5月にはJATAの海外旅行促進委員会と韓国への現地視察を実施する予定だ。JATAとともに商品造成に注力し、下半期には日韓間の旅行需要を回復したい」と、トラベルバブル醸成に向け方針を示した。
続けて、江原道、大邱、釜山、済州島の各エリアの観光説明を実施。江原道は新たな観光スポットとして、発旺山スカイウォークと総合芸術空間、チョルムンタルワイパークを紹介した。大邱はトータル観光パッケージ(DTTP)を推進し、出入国の審査時間の簡略化、交通インフラの充実によりサービス向上を図る。釜山はシグニエル釜山ホテルの開業や釜山Xザ・スカイ展望台の新設などにより、国際観光拠点都市としてより積極的に外国人観光客を取り込んでいく姿勢を示した。済州島は地形を生かしたウォーキングコース、オルレやハルラ山トレッキング、30カ所のゴルフ場など、自然を感じるアクティビティを提案した。
発熱状況を管理する「クリーン江原パスポート」や済州島の資源を生かしたマインドフルネス体験など、いずれのエリアも従来の観光資源に加え、コロナ対策や健康志向などを織り込んだ内容となった。
鄭辰洙氏