
瀬戸内の旬の魚を堪能
第1018回よその旅館ホテル
――セールスポイントは。
「料理です。瀬戸内の旬の魚をお出ししています。漁師から毎日、直接買い付けて、宿のいけすで泳がせています。今の時期ですと、タイやアコウの造り、メバルの煮付けなど。タイは来島海峡で取れる『来島鯛(だい)』、アコウは幻の魚といわれる高級魚です。そのほか車エビ、タコ、イカなどいろいろあります。来島海峡は潮の流れが早く、魚の身も引き締まってとてもおいしいです」
――どんなお客さんが多いですか。
「以前は近くにある『大山祇(おおやづみ)神社』の参拝客が多かったのですが、今はサイクリングのお客さまが半分以上を占めています。しまなみ海道ができてから、客層がだいぶ変わりました」
「外国の方も増えました。接客は身振り手振りでも大丈夫ですが、2年ぐらい前に息子が帰ってきてくれて、言葉の面でだいぶ助かっています(笑い)」
――サービスで心掛けていることは。
「田舎の島の旅館ですので、お客さまには気さくに話しかけるようにと心掛けています。サービスとして、近くの温浴施設『マーレ・グラッシア大三島』への送迎も行っています」
――経営で苦労されていることは。
「営業を始めて約50年になります。おかげさまで料理の評価は高いのですが、設備の方が古くなっており、少しずつ改善をしようと考えています」
――これからどんな宿に。
「お客さまは本物を求めてやって来られます。私たちの強みである料理の質を落とさずに、これからもやっていきたいです」
――1泊2食の料金は。
「税別1万1千円からです」
【16室、約60人収容】
旅館さわき