
かやぶき屋根の宿
――宿の特徴は。
「東京都檜原村の南秋川の山奥にたたずむ秘湯の宿です。秘湯を守る会に加盟していまして、私が3代目になります。建物はかぶと作りのかやぶき屋根が特徴で、築年数は300年。2013年には国の登録有形文化財に認定されました」
――温泉の由来は。
「傷を負った大蛇が川原の湯につかって傷を癒やしたことから、『蛇の湯』と呼ばれるようになったと伝えられています」
――客室、浴場は。
「客室は全5室の和室で、四季折々の秋川渓谷の風景を楽しめます。温泉は単純硫黄冷鉱泉で無色透明。源泉の温度が低いため、加温しています」
――珍しいウエルカムサービスがあると聞きました。
「お着き菓子として、ゆでたジャガイモに自家製のネギ味噌(みそ)を添えてお出ししています。新じゃがの時期を楽しみに訪れるお客さまもいるほどです。ジャガイモは村の名産品で、『ひのじゃがくん』という村の公式キャラクターもいます」
――料理は。
「ヤマメの塩焼きやてんぷら、山菜など地の物を生かした山里料理を提供しています。私が打ち場に立って打ちたてをお出しする十割そばも人気で、それを目当てに訪れる方もいらっしゃいます」
――宿泊者層は。
「秘湯巡りを楽しむ方や、首都圏のお客さまが中心です」
――観光名所は。
「日本の滝百選に選ばれた『払沢(ほっさわ)の滝』や、豊かな自然を満喫できる『檜原都民の森』がおすすめです」
――今後の展望は。
「サービスの質をさらに高め、家族のような温かみのあるおもてなしを大切にしていきたいです」
【1泊2食付き、1人1万6千円から(税込み)】