経営も地域づくりも「人」
第936回よその旅館ホテル
──宿の魅力は。
「当館のお話の前に、城崎温泉は共存共栄の精神から町全体を“ひとつの旅館”と考えています。当館はその一つのパーツ、一つのピースです。それぞれの旅館は切磋琢磨して、おもてなしを高めていますが、自社の経営だけでなく、住民と一体となったまちづくりを大切にしています」
「当館については、温泉街からは少し離れた立地で、1200坪の敷地の中央に庭園があり、それを囲むように木造2階建て一部平屋の四つの棟が建っています。客室数は23室です。和の良さを取り入れた趣の異なる客室をそろえています。四季が感じられる庭園に面した客室、露天風呂が付いた客室、檜風呂が付いた離れの客室などがございます」
──客層については。
「個人客に特化した宿です。松葉ガニのシーズンの冬場は関西圏の方が多いのですが、それ以外のシーズンは関東をはじめ各地からお越しになります。これもまちづくりの成果だと思いますが、日本らしい情緒あふれる温泉地を求めて外国人の方も増えています」
──お風呂は。
「まちを散策し、7カ所の外湯めぐりを楽しんでいただけるのが城崎温泉の魅力ですが、館内の風呂を8番目と数えて“八湯めぐり”としてくつろいでいただけたらと思います。女性の大浴場には檜の露天風呂、男性の大浴場には岩の露天風呂がございます」
──経営の課題は。
「『人』に尽きます。安定した経営ができるのも、経営のベースにあるまちづくりについても全て人ありきです。人が集う魅力ある、住みやすい、働きやすい環境づくりこそが永遠の課題だと思っています」
【1泊2食付き1万7280円(消費税込み)から】