自噴の源泉は「ラムネ湯」
第618回よその旅館ホテル
──温泉は。
「1万坪以上の敷地内に源泉が6本あり、うち3本を大浴場、露天風呂などで使っています。自噴で毎分300リットルと湯量が豊富です。水で薄めず、熱交換機によって56度を42度に下げているので、地中にある温泉そのまま。炭酸成分が逃げず、『ラムネ湯』と呼ばれています。血行促進、疲労回復、神経痛などの効能があり、自然治癒力も高めます」
──料理にも自信があるとか。
「社長が大阪の出身で食べるのが好き。良い食材を厳選して関西風の味付けが中心で、温かいものは温かく、冷たいものは冷たいままに提供しています。器にもこだわっていて、すべて全国の作家の作品です」
──サービス面で工夫しているところは。
「お客さまはいろいろな方がいるので、マニュアルを作らずに対応しています。若いスタッフが多いのですが、喜んでもらえるよう誠心誠意頑張っています。例えば、誕生日や結婚記念日などにケーキ、シャンパンなどを用意するのも、このお客さまにはこのサービスと自分で考えて行っています」
──経営的な悩みはありますか。
「新燃岳の噴火の影響で、被害は全くないにもかかわらず、風評被害によるキャンセルが多いことです」
──今後の課題はありますか。
「海外のお客さまを誘致したいですね。当館には、韓国、中国から個人の富裕層が多くお越しになっています。鹿児島空港から車で15分と近いので、海外の旅行サイトを通じて『空港のそばの旅館』ということをアピールしたいと考えています」
【19室、1万5千円から】