部屋食で自慢の料理
第1075回よその旅館ホテル
――宿の魅力は。
「料理にこだわった宿です。宍道湖など地元の食材を中心に料理長が腕をふるいます。夕食は会席料理でお部屋食です」
――評判の料理を一つ教えてください。
「その日その日で食材、料理は変わり、固定のお品書きはありませんが、例えば、かつて松江藩のお殿さまに献上されたという宍道湖の名物料理『スズキの奉書焼き』などはぜひ当館で味わっていただきたいですね」
――部屋食は以前からですか。
「コロナの流行前から部屋食です。必要な業務の合理化は進めますが、伝統的な和の旅館のスタイルとして、お客さまに求められているものもあり、残せるものは残していきたいと考えています」
――客室や庭も純和風の空間ですね。
「日本建築の良さを生かした造りで、客室13室は全て和室です。特別室は岩露天風呂が付いた民芸調のデザイン。本館から渡り廊下続きの離れの客室は、先代のこだわりで茶室のしつらえが生かされています。当館は宍道湖に面して日本庭園を囲むコの字の形をしています。縁側から庭園に直接出られる客室、庭園越しに宍道湖を眺めることができる客室などがございます」
――お風呂は。
「無色透明の硫酸塩泉で、肌なじみの良い美肌の湯といわれています。露天風呂付きの『浦島の湯』と、『天女の湯』で男女入れ替え制にしています」
――接客で心掛けていることは。
「一つの客室を同じ客室係が一貫して担当するスタイルを基本にしています。ベテランスタッフもおり、旅館に宿泊した良さが感じられるよう、丁寧で人情味のある接客を大切にしています」
【1泊2食付き1万5千円から】