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奥久慈の里山に一軒宿
――ご創業は。
「湯業を始めた経緯が刻まれた碑が玄関脇にあります。180年ほど前の天保13年、先祖の五十風東之進が櫓から落ち、けがを負いましたが、夢のお告げ通りこの土地に湧く湯につかったところ全快したそうです。その後、嘉永7年に湯業を興したとあります。私は5代目に当たります」
――「日本秘湯を守る会」に加盟されていますね。
「山あいにたつ平屋造りの一軒宿です。もとは付近の農家が農閑期に訪れた湯治場です。7室の小さな温泉宿ですが、8万平方メートルの広大な敷地には自ら整備した遊歩道もあります。春は山菜摘みや花見、夏は新緑、秋は紅葉やキノコ採りが楽しめます」
――温泉は。
「温泉は冷鉱泉なので加温しています。ナトリウム―炭酸水素塩泉の白っぽい湯で、古くから“医者いらずの湯”といわれます。肌の調子が良くなるとして通われる方もいらっしゃいます。開放感のある檜(ひのき)風呂と岩風呂があり、男女週替わりで入浴できます」
――料理は。
「春の山菜や常陸秋そば、常陸牛、奥久慈軍鶏など、奥久慈の山の幸を中心とする食材に、料理人が腕をふるう会席料理です」
――お薦めの周辺の観光スポットは。
「袋田の滝までは車で30分ほどです。また、当地は和紙の産地です。和紙の関連商品が並び、体験もできる『西ノ内紙 紙のさと』もお薦めですよ」
――ロビーにブリキ玩具が並んでいます。
「子どもの頃、買ってもらえなかったので、後に買い集めたブリキの列車や車、ロボットなどの懐かしい玩具を飾っています。館内には女将の絵手紙作品も展示しています」
【1泊2食1万5500円(税込み)から】