自慢は本物の温泉
第729回よその旅館ホテル
──渋温泉といえば泉質の良さですね。
「お風呂は三波石を使った五岳亭岩風呂、浴槽と壁に檜を使った湯けむり亭檜風呂、檜の浴槽の露天風呂の計三つあります。源泉はそれぞれ異なり、効能・泉質も違いますが、すべて天然温泉のかけ流しです。本物の温泉が自慢です」
「旅館の温泉はもちろんですが、外湯めぐりも楽しんでほしいですね。外湯は宿泊客と地元住民以外は利用できないので、お勧めです。『巡浴手形』を貸し出していますので、外湯めぐりをしながら情緒あふれる温泉街の雰囲気を楽しんでいただきたいです」
──迷路のような旅館とか。
「建物は3棟(五岳亭、別館、湯けむり亭)に分かれており、それぞれが70メートルの地下通路でつながっています。階段も多く複雑な構造なので、初めてのお客さまからは『迷子になりそう』と言われます(笑い)」
「また、地上3階建てで、エレベーターもなく、足腰の弱いお客さまにはご不便をおかけしています。そのため、ご年配のお客さまよりもご家族連れやカップルのお客さまが多いですね」
──料理は。
「夕食は牛しゃぶ、ステーキをメーンに、季節の山菜やキノコ類、イワナやニジマス、信州そばなど地元の食材を使った信濃路会席を提供しています。朝食は和定食で、いずれも会食場で召し上がっていただきます」
──外国人客も増えているとか。
「豪州のほか、最近ではタイやシンガポールといった東南アジアの方もお見えになっています。外国人客はのびしろが大きいので、今後積極的に受け入れていこうと思っています」
【客室15室、1泊2食付き1万円(税別)から】