◎…「人生の道があるとしたら、端っこをこそこそと隠れながら歩くのは嫌だ。お天道様は万人を同じように照らす。道の真ん中を自然体で堂々と歩いていきたい」。低音の通る声、落ち着いた物腰は、これまでそう生きてきたことを裏付けるかのようだ。
◎…1955年2月15日の新潟県生まれ。55歳。73年、JTB(当時・日本交通公社)経理部に入社し、高田支店、沖縄支店勤務を経て、本社国内旅行部へ。2000年には仙台支店長、そして、立川北口支店長、執行役員東日本国内商品事業部長などを務めた。国内旅行業務の豊富な知識と経験を買われて、今年4月にJTB旅ホ連の調査役、5月1日付で現職に。「JTBと旅ホ連会員とのウイン&ウインの関係を築きたい。それが国の成長戦略である国内観光活性化、地域活性化につながっていくのが理想的だ」。
◎…JTBは1998年1月、旅館・ホテルへの宿泊代金の支払い方法を着札精算から発売精算に切り替えた。この発売精算方式の導入に力を尽くしたのが、仕入企画課長の時。前任者から引き継いだ懸案の事項だったが、苦労の末、会社の了解が得られた。「月4回、口座に振り込まれるようになったので、旅館・ホテルでは、宿泊クーポンを金融機関に持ち込んで換金する手間が省ける。多少いいことをやったのかなと思う」。
【聞き手・板津昌義】