◎…1月の人事異動に伴い、中国四国営業本部長から国内の仕入販売などを統括する立場となった。海外営業や法人営業の現場が長かったことから、初めての本社勤務だ。
◎…中国四国営本での3年間は「会社人生を2度味わった感じ。考え方が大きく変わった」と語るほどの経験だったという。それまでは東京が会社の心臓部との思いが強かったが、元気でパワーのある野武士のような営業や、地域でのKNTブランドの強さに触れ、会社の心臓部分は地域にあると強く感じるようになった。
◎…近旅連が会社の礎になっていることを一から学び、連携を深めていかなければならないと痛感したのもこの3年間。地元の名士として地域に深く根を下ろした旅館の経営者との交流から、学ぶことは多かったという。「旅館は家業として人生をかけている。対するわれわれも覚悟を決めて、心と心で向き合うことが大切だということも学んだ」。
◎…「自分の言葉で話す」が信条。自分の言葉で思いを伝えることにはこだわりがある。選ぶ言葉は飾らない、シンプルなものばかり。だが時に関西弁が混ざるストレートな語り口は、静かだが力強い。「当社の取り扱いの6割は国内旅行。これまでの歴史を生かしつつ、地域を大切にしながら、新しい発想で当社の国内旅行部門を元気にしたい」。趣味は広島時代に腕を磨いたウクレレ。京都府出身、53歳。
【聞き手・小林茉莉】