行政の仕事を多く請け負う私は、年度末を終え、4月初旬にようやく北陸の温泉地へ「お見舞い・応援観光」に行くことができました。
北陸への旅の目的は二つありました。
北陸新幹線延伸後の様子を確認したい。そして能登地震により倒壊や半倒壊の被害に遭い、断水が2カ月間も続いた富山県氷見市の知り合いを訪ねることでした。
北陸新幹線延伸による効果ですが、「かがやき」は往復とも満席で、旅行客で混みあっていました。
初日に訪ねた加賀温泉郷の山中温泉、山代温泉も北陸応援割があるためか、宿が取れないほどで、ある旅館の方は「新幹線延伸に伴う効果を実感するのは、まだ先かもしれません」とおっしゃっていました。
山中温泉で4月1日からスタートした名物・鶴仙渓の川床は、多くのお客さんでにぎわいを見せていました。私も渓谷の深い緑と川のせせらぎによる涼やかなひと時を過ごしてきました。
道場六三郎さん監修の甘味が提供されますが、これが実にフォトジェニック! これからSNSで話題になりそうです。
この日は山代温泉「あらや滔々庵」に宿泊しました。館内の設え、食事、お湯、スタッフの皆さん、目に映る全てのたたずまいが美しい。その折り目正しさに、知り合いの作家数名にあらや滔々庵のハガキで感動を伝えたほどです。
永井隆幸社長は日本旅館、湯宿文化を継承する方ですね。
2日目は、加賀温泉駅から富山県氷見市まで足を伸ばしました。雲ひとつない蒼い空が広がり、恐ろしい地震や津波など、つゆとも想像できない穏やかさでした。
それでも、氷見の町中には、半倒壊した家々にブルーシートがかけられており、痛々しい光景も目に入ってきます。
この晩は、富山湾を一望でき、湾から昇る朝日を露天風呂や食事処、客室から眺められる宿「うみあかり」にお世話になりました。
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