全国的に絶好調であったGWを終えて、各地でGW後の反動と対策に追われている施設も多いことであろう。今号ではその対策について考えたいと思う。
まずは集客対策となると思うが、GW後~夏休み前まで旅行できるターゲットを明確化することが必要である。具体的にはリタイアしたシニア層、ビジネス層、未就学児を持つ3世代層、日本とは休みの事情が異なる海外ゲスト層などが該当すると想定される。
自施設やエリアが取り込めるターゲットゾーンを明確化して、きちんとそこに対してアプローチできているかの再点検が必要である。例えば、シニアに対してはシニアのご夫婦向けのコンテンツがホームページ上などでPRできているか(花のコンテンツ、山のコンテンツ、歴史や文化のコンテンツ、新緑や梅雨や初夏にしか体験できないもの等)、あるいは料理に関しても、シニア向けに喜ばれる量より質の会席を一層売り出そうという姿勢や、足が悪い方もいるので、ベッドルームを中心に商品造成をする等の施策が挙げられる。ただ単に値下げするよりも「50歳以上のご夫婦に最適! 人気の量より質会席と和ベッドルームにW無料アップグレードプラン」等の商品を造成した方がシニアの方には喜ばれるかもしれないのだ。
また、海外ゲスト層を取り込むのであれば、繁忙期にはできなかったと思われる海外サイトの点検やシニア対策同様に、きちんとコンテンツがPRできているか等も大事である。意外と海外サイトの写真に季節感がなかったり、古いまま放置されていたりというケースはよくあるので、注意が必要である。
とはいえ、閑散期であることには間違いはないので、最初から集客が望めそうにない曜日や日に関しては休館日としてしまい、スタッフを含めた休暇の取得や館内メンテナンス、あるいはパワーアップのために、さまざまな視察に出掛けるというのも有効な手立てであろう。
GWの反動で落ち込んだと言っていても始まらないので、閑散期をいかに戦略的に使うかが、次なる閑散期対策や繁忙日対策につながるので、いろいろと試行錯誤いただきたい。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)