Go Toキャンペーン再開を巡る動きや報道がにぎやかになってきた。本号では、現時点(11月中旬)で出されている情報の整理と、そちらに基づいた対策を検討したい。最初にGo To再開に至るまでのプロセスであるが、時系列で整理したい。
まず、10月に「宿泊施設108カ所でGo To再開へ向けた接種証活用の実証実験」が行われて、こちらの検証結果に基づきガイドラインが策定されている最中である。続いて10月20日の観光庁の発表により、Go To(全国版)再開よりも前の施策として、「地域観光事業支援(県民割)の対象を隣接県に拡大することが先」との考えが示された。そして、ここ数日は連日のように報道がされているように、Go Toの再開が早ければ1月中旬(その前には2月からという報道もあり)という情報があった。
つまり、まずは県民キャンペーンの隣接県拡大策が先行すると現時点では予測される。したがって、対策としては、当たり前であるが(1)隣接県の確認が必要となる(意外とあの県が隣だったのか。というケースがある)。(2)そして、その隣接県の中から冬季においてターゲティングできそうなエリアを抽出する。(3)そのターゲットに向けた販促活動が必要となる。観光業界に身を置いていると、分からなくなってしまうのだが、旅行者には詳細情報(どの県の宿泊施設が対象で、いつからスタートして、いつまでの旅行が対象なのかなど)は思ったよりも伝わっていないと思って販促活動を実施したほうが良い。
そして、1月中旬(または2月)からが、全国版Go To再開となる予測である。現時点では宿泊の割引率は30%(上限1万円)で、地域共通クーポンは平日に傾斜された平日3千円、休日千円という情報が出ている。もちろん、情報が確定してから対策も確定となるが、早く準備を始めておいて何の損もない。
例えば、2月にGo Toが実施されるのであれば、卒業旅行のハイシーズンと重なるので、学生旅行を取り込むために何ができるか今から考えるなどである。動きだした大きな波に乗り遅れないように今からしっかりと準備を進めてほしいと思う。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)