【インターネット徹底集客 317】2023年年末年始の動向について 内藤英賢


 今号では、恒例の年末年始の動向について述べたい。4年ぶりに何の制限も、また旅行支援もない年末年始となり、以前の感覚を取り戻すのに苦労しているかとも思う。あくまで一般的な動向となるが、お手元にカレンダーをご用意いただき見ていただきたいと思う。

 12月31日が例年通り突出した需要となっており、年々この傾向は強まっているように思える。既に満室となっている施設も多いであろうが、そうであるならば、来年はこの12月31日という日を起点にいかにうまく売れるかを考えてほしいと思う(キャンセル不可の商品だけ売る、12月31日は周囲を絡めた連泊でしか取れない等)。

 少し話が横道に逸れたが、次ぐ需要は、やはり1月1日である。そして、12月30日と1月2日の動きも良く、仕事納めとされる12月29日も堅調に動いているという極めて順当な状況である。

 そして、今年の年末年始において特徴的なのは、1月3日~5日である。曜日的には水~金であり、決して日並びが良いわけではないのだが、例年よりも需要が望める状況となっている。昨年あたりから少し出ていた傾向であるが、料金も突出して高い年末年始を避けて、冬休みを活用した家族旅行などが活発なようである。

 従って、この日程のお客さまはかなり価格に敏感な層なので、高い価格のままだと売れにくい。さりとて、閑散期想定の冬季平日料金などで売り出すと、あっという間に売れてしまうという傾向もあるので、コントロールに注意したい。同様の傾向は12月28日や27日にも見て取れるので、注意が必要である。

 このように見ると、12月29日~1月2日くらいまでと見られた年末年始需要が意外と幅広くあることが分かるので、注視してほしい。

 また、インバウンド需要がある地域はクリスマス休暇が始まる12月20日前後から需要が高まるなど、さらに広範囲にわたっている。予約促進という意味では非常に喜ばしいことであるが、海外ゲストの方は連泊も多く、過失であれ、間際でのキャンセルやノーショウがあると大ダメージとなるので、予約管理には一層の注意が必要である。

 端的に言えば、コロナ前にほぼ戻った年末年始と言えるので、一安心といった印象である。あとはコロナ前と変わってしまった人手不足への可能な限り備えをして、売り上げと利益の最大化を図ってほしい。

 (アビリブ・プライムコンセプト 内藤英賢)

 
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