【インターネット徹底集客 320】2023年の振り返り 内藤英賢


 師走を迎えて、毎年恒例であるが、今年の振り返りを行っていきたい。2023年も新型コロナと共に明けた年となった。しかしながら、GW明けに5類に分類されたことを契機に長い長いトンネルを抜け、アフターコロナを迎えることができたのが大きな出来事であった。

 そして観光業にとって大きかったのは、インバウンドの復活であった。22年10月に制限が解除されると共に、徐々に増え始めて、年明けの23年には既に半分近く回復し、最近話題となったが23年10月には19年10月のコロナ前を上回る251万人の海外ゲストが訪れた。多くの予測をハイペースで上回る勢いであり、もちろん円安の影響もあるが、日本の観光地としての強さが再認識される結果となった。コロナ前にもっとも来日していた中国が本調子ではない(いまだに65%減)ということを考えると、インバウンドはさらに伸びる余地があることは疑いようがない。

 観光の復活、インバウンドの復活と共に問題となったのが人手不足問題である。夏や秋の繁忙期を迎え、活況となっていたものの、人手不足により稼働を制限せざるを得ないという施設が多数見受けられた。コロナ禍での人材の流出、そもそもの日本における生産年齢人口の減少など要因は複数あるが、この問題は今もなお残り、かつこの先さらに深刻化する根深い問題となっている。

 そして、ダブルパンチとなったのが各種の値上げである。食材しかり、エネルギーしかり、値上げにつぐ値上げで宿泊施設もデフレマインドからの脱却を余儀なくされた。その点では良い面もあったが、経営的には頭の痛い問題となった。

 また、違う角度であるが話題となったのが、前号でも触れたAI(人工知能)についてである。驚くべきスピードで進化をしており、早々に人手不足を解消するツールとして、この先さまざまな製品がリリースされるであろう。来年度の各省庁の補助金制度を見ると、人手不足×テクノロジーで解決(AIを含む)の流れは明白なので、情報をきちんとキャッチアップして、追いかけたい。

 「変化が早い。変化が早い」というが、来年以降は本当に変化が早い年になりそうである。また次回以降で来年の予想をしながら立てるべき対策をお伝えしていきたい。

 (アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)

 
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