【インターネット徹底集客 322】2024年のホテル旅館業界の予測2 内藤英賢


 今号では、前回に引き続きホテル旅館業界のITやWEBに関する予測について述べたいと思う。前号同様に多分に主観が入った内容ではあるが、ご容赦いただきたい。

 まずは「採用サイトの必要性」についてである。人手不足が最大の課題であることは前号でも述べたが、それでも「では採用サイトはありますか?」と問うと、まだ多くの施設で持ち合わせていないorきちんと整備されていないというのが現実ではなかろうか?

 われわれの求人メディア上の調査でも実に90%以上の人が応募前に候補施設のWebサイトを閲覧に来ているというデータがある。そこで採用サイトがなければ期待した情報が得られず、応募を辞めてしまうリスクが発生する。従って、採用サイトの保有は必然的であり、考えようによっては、旅行者向けのサイト級に力を入れるべきなのである。

 また、次年度は観光庁による人手不足対策予算が組まれており、そこに採用サイトの制作という項目もあるので、詳細が出てきてからではあるが、ぜひ有効活用してほしい。

 2点目は「多言語への戦略的な設計」である。戦略的な設計と記載したのは、今後の伸び代であるインバウンドに対して、自エリアや自施設はどのように対応するのか?という戦略的な要素がとても大事だからである。ただ単純に海外ゲスト向けWebサイトを制作すれば良いという時代ではもはやない。

 どの国のどの層をターゲットにして集客を図るのか? そこに対しての有効な手段は何か?(多言語Webを作ることなのか、SNSを海外向けに始めることなのか、インフルエンサーを呼ぶことなのか、海外メディアプロモーションをすることなのか)戦略的な設計が求められる。

 最後が「テクノロジーによる省人化」である。こちらに関しては昨年もお伝えしたが、今年も次年度に「省力化・省人化補助金」が予定されていることから、準備をしておきたい。チェックイン周り、清掃ロボット、配膳ロボット、など機械化、省人化できそうなものをリストアップしておくことをお勧めする。

 以上3点、ITやWeb周りの予測や強化ポイントを述べたが、参考になれば幸いである。

 (株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)

 
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