観光型スマートシティのすすめ
コロナが世界で大変動を起こしつつある。大変革は近世では明治維新と終戦にしか起きなかった日本もいよいよ根本的構造を変える時が来た。働き方の変化に応じてホテルとオフィス、レジデンスの境目が溶けて新機能の施設が模索されている。
ワーケーション、シェアオフィス、リモートオフィス、レジデンスホテル、サービスアパートなどがトライアル&エラーで生み出されている。こうした新施設を運営するのは誰なのか。オフィスには施設管理だけで運営機能はなく、レジデンスの運営者は管理組合である。プラス思考のホスピタリティ運営ができるのはホテルだけだ。また、コロナでワーケーション、リモートワークが普及して地方にITリテラシーのある人材が仕事を持っていくようになった。地方創生は産業が起きないと進まないと言われていたが、コロナのおかげで地方に仕事を持って人が来るようになった。いよいよ地方創生の芽吹きである。中心となるのはホテルが運営する新機能の施設で、ITを駆使して町をつなげていく。つながった町もホテルが運営する。地方には、事業も十分にはなかったが、運営ノウハウも十分でなかった。ホテルが中心となって町をつないでいく「観光型スマートシティLINKED CITY」の始まりだ。スマートシティの6要素に沿って、実施項目を詰めていく。
(1)教育では、ホテルが地方の高校、大学と連携して土地の宝物を探し光に磨き上げ、ITで世界とLINKする。その活動を通して土地にIT人材を生み出す。
(2)働き方では、生産性の上がるワーケーション、リモートワークをホテルで実施し、さらにホテルが作成する土地のもの、コト、人のデータで人々をLINKし、創造的共創環境を実現する。
(3)モビリティでは、ホテルと主要施設をIT LINKした2次交通、3次交通でつなげる。車道を歩行者天国に戻すAIによる人車時間管理システムも開発する。
(4)医療では、病院とホテル・スポーツクラブと行政および保険会社をIT LINKし、健康になることで税負担を軽減、保険金を減免して健康インセンティブを高める制度を構築して福祉財源を減少させる。
(5)ものづくりでは、ホテル作成の製造者データでIT LINKしたものづくりツーリズムをはじめる。
(6)観光では、ガストロノミーツーリズム、酒ツーリズム、温泉ツーリズム、エコツーリズム、農・林・漁業ツーリズムなど、その土地でLINKできるツーリズムを行政とホテルでコンテンツ開発する。
これらの6項目をDMO構成して実装すれば第1段階の完成だ。さあ、「観光型スマートシティLINKED CITY」で新しい時代を切り拓きましょう。