【データ】「ラーケーション」についてのアンケート調査 いこーよ総研調べ


 国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ(東京都港区、 下元敬道代表)は2023年5月8日、全国のお出かけ施設やレジャー施設に向けた課題解決メディア「いこーよ総研」で実施した「ラーケーション」についてのユーザーアンケートの分析結果を公開した。

 「ラーケーション」とは「ラーニング」(学習)と「バケーション」(休暇)を組み合わせた造語のことで、「休み方改革」プロジェクトの一環として2023年3月に「ラーケーションの日(校外学習活動の日)」が全国で初めて愛知県で創設されました。

 「ラーケーション」は、公立学校(小・中学校、高校、特別支援学校)に通う子どもが学校を休み、保護者等とともに家庭や地域で探究の学びや体験・活動を自ら考え、企画実行できる制度です。年3日まで取得が可能で、休んでも欠席扱いとはなりません。

 そこで「ラーケーション」という言葉がどの程度認知されているのか、創設についてどのように思うか、また少し似た概念である「ワーク」と「バケーション」の造語である「ワーケーション」との認知度の差などついて調査・分析しました。

《トピックス》

  • 「ラーケーション」の認知はまだ2割程度
  • 「ワーケーション」との認知度の差はまだまだ大きい
  • 創設についての意見としては賛成派が約9割
  • ラーケーションについての調査総括

 調査レポートの全文はこちら https://research.iko-yo.net/report/8961.html 

  • 「ラーケーション」の認知はまだ2割程度

 まず「ラーケーション」いう言葉がどの程度認知されているかについて聞きました。「『ラーケーション』という言葉を聞いたことがありますか」という聞き方で質問しています。

出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより

 「聞いたことはない」という回答が8割近くをしめ、認知度はまだまだ低いと言えます。

 内訳を見ると「聞いたことがあり、意味も知っている」という人が12%、「聞いたことはあるが、意味は知らない」という人が11%となっています。合わせると2割強の人が「聞いたことがある」と回答していますが、そのうちの約半数は意味については知らないという状況でした。

 現段階では愛知県のみの創設となっており、発表当時話題にはなりましたが認知はまだまだ全国的に浸透していないことが見受けられます。

  • 「ワーケーション」との認知度の差はまだまだ大きい

次に「ラーケーション」と「ワーケーション」の認知度を比較してみました。

 高知大学地域協働学部といこーよ総研の共同研究として、ワーケーションについて調査・分析した「家族のワーケーションレポート」を元に比較しています。(「家族のワーケーションレポート」はこちら https://research.iko-yo.net/report/8506.html

 ワーケーションの認知を聞いた結果では「聞いたことがある」の合計は6割程度となっており、半数以上はワーケーションという言葉を知っていることがわかりました。

出典:いこーよ総研「家族のワーケーションレポート」より出典:いこーよ総研「家族のワーケーションレポート」より

 ただ、ワーケーションに関して認知度は6割を超えているものの「実際に体験したことがあるか」という質問に対し、「体験したことがある」という人は14%と少数で、ほとんどの人は「体験したことがない」と回答しています。

出典:いこーよ総研「家族のワーケーションレポート」より出典:いこーよ総研「家族のワーケーションレポート」より

ワーケーションの体験意向は6割を超えており、今後実際にワーケーションを体験する人が増えていき「子どもと一緒の休暇を充実させたい」という需要が増えれば、ラーケーションの認知や興味ももっと拡大してくるのではないかと推測されます。

  • 創設についての意見としては賛成派が約9割

 ラーケーションの創設自体についてどう思うか意見を聞いてみました。

 「とてもいいと思う」「まぁいいと思う」という賛成派が約9割を占め「ラーケーションの日」の創立については、好感を持つ人が非常に多いことがわかりました。

出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより

 意見の内容としては全体的にポジティブな意見が多く見られました。

 「子どもが休暇を取っても欠席扱いにならないのがいい」、「子どもが学びの体験を得る機会が増えていい」という意見がどちらも60%程あります。
「ラーケーションの制度がなければ学校を休ませるのは躊躇してしまうが、ラーケーションの制度があるのであれば子どもに普段できないような体験をさせたい」と思っている人が、半数以上いると言えます。

 そのような期待を反映してか、「愛知県だけでなく自分が住んでいる自治体でも導入してほしい」という意見も44%と多くあがりました。

 また、ラーケーション利用を目的としたお出かけ施設などの適用割引やラーケーションらしい学びの体験商品の提供を望む声もあがっています。

 その他にも「飛び石連休や祝日の前後にラーケーションを使って休日をつなげられるのがいい」、「ラーケーションの日を使って長期旅行に行きやすくなるのがいい」、「保護者の休暇促進にもなっていい」という意見も多く、長期休みの取得や休暇促進のきっかけを期待する人も少なくありません。

 その一方16%程と少数ではありますが、「学校の勉強に遅れを取るのではないかと心配だ」という創設に対して消極的な声も見られました。

出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより出典:いこーよユーザー2023年4月アンケートより

  • ラーケーションについての調査総括

 ラーケーションについて「知っている」という人は2割程度で、認知が広がっているとはまだ言えません。昨今よく耳にする「ワーケーション」と比較してみても、認知の差はまだまだ大きい状況です。

 しかしながら「ラーケーションの日」創設については約9割の人が賛成で、ニーズが高いことがわかりました。
 創設についての考えとしても「子どもが学びの体験を得る機会が増えていい」などとポジティブな意見が多くあり、また休暇促進に期待する声も見られます。また、ラーケーションのための学び商品やお出かけ施設の割引制度などへのニーズがあることもわかりました。

 「ラーケーションの日」は、2023年度2学期以降順次、愛知県の公立小中高校等に導入されます。「働き方改革」や「休み方改革」が議論される昨今、子どもの学びの機会が増えることにもなるこの「ラーケーションの日」がどのように活用され、家庭での教育の場面やお出かけ状況にどのように影響を及ぼしていくか、今後も注目していきたいと思います。

■ラーケーションに関するアンケートの調査概要

調査方法/インターネットアンケート

調査地域/全国

調査対象/0歳~18歳までの子どもがいる家族の親

調査期間/2023年4月3日~4月10日

サンプル数/全体378サンプル

調査分析/いこーよ総研

■ラーケーションについてのレポート全文はこちらから

https://research.iko-yo.net/report/8961.html

■関連するいこーよ総研の記事
・「ワーケーション」の言葉の認知は6割あるも、内容の浸透はまだ低くリモートワークの延長的な認識に留まる
URL:https://research.iko-yo.net/report/8506.html

・「親子ワーケーション」への関心は高く、地域を深く知る体験ニーズ高い

URL:https://research.iko-yo.net/report/8554.html

・ウィズコロナとなりお出かけ先のジャンルはどう変わった?コロナ前と比べて「公園」「宿泊施設」に行く割合が増加
URL:https://research.iko-yo.net/report/8741.html

※いこーよ総研の更新情報を受け取りたい方は、以下のいこーよ総研公式twitterのフォローをお願いします
いこーよ総研公式twitter:https://twitter.com/ikoyo_soken

  • 「いこーよ総研」概要

https://research.iko-yo.net/
 全国のお出かけ施設・レジャー施設のさらなる発展や市場の活性化を願い、お出かけに関わる様々な調査を実施し客観的な分析データを発信します。

《構成コンテンツ》
【市場レポート】https://research.iko-yo.net/report
 おでかけ市場の状況について、いこーよのアクセスデータに外部サービスの情報やユーザーアンケート結果を加え、月次で調査。おでかけ市場全体の動きを総合的な視点で分析します。
【調査データ】https://research.iko-yo.net/solutions/research
 いこーよユーザーや登録施設への独自アンケートをもとに、おでかけ施設がいま抱えている課題の解決を目的としたデータ分析記事コンテンツです。ユーザー(利用者)アンケートと施設アンケートそれぞれのアンケートから分析します。
【いこーよ活用】https://research.iko-yo.net/solutions/iko-yo
 いこーよクーポン掲出による成果事例や、季節別のいこーよタグ利用比較など、おでかけ施設がいこーよを活用する際に参考となるデータを集めた分析コンテンツです。
【事例紹介】https://research.iko-yo.net/solutions/example
 実際におでかけ施設がおこなった施策やその成果について、独自にインタビューをおこない、他施設向けにその成功・失敗事例を紹介するインタビューコンテンツです。

  • 関連サービス

いこーよ https://iko-yo.net/
 2008年12月にサービスを開始した子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」は、子育て層の約8割が利用し、全国9万件以上の施設情報や6万件以上の口コミを掲載しています(2022年10月現在)。「いこーよ」は家族のおでかけがもっと楽しくなる情報を提供し、お出かけを通じて家族のコミュニケーションや子ども達の笑顔が増えることを願って運営しています。

 いこーよアプリ https://iko-yo.net/apps

 アプリ版「いこーよ」では、現在地から地図で近くのお出かけ先を検索できる他、「いこーよ」のアプリ会員限定の特別クーポンが入手できる素敵な特典も随時更新中。独自の口コミ投稿機能に基づくおすすめのお出かけ先が、子どもの年齢別にひと目で分かり、Web版よりさらにマッチしたお出かけ情報を提供します。

【会社概要】
会社名:アクトインディ株式会社
所在地:東京都港区三田1-4-28 三田国際ビル23階
代表取締役:下元敬道(しももと たかみち)
設立:2003年6月


関連キーワード
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒