【データ】トリップアドバイザー「2022年の旅行動向:今後の展望」レポート 


 トリップアドバイザーは19日、日本含む5か国の調査結果をまとめた「2022年の旅行動向:今後の展望」レポートを発表した。

世界最大の旅行プラットフォーム「Tripadvisor®」(トリップアドバイザー、本社:マサチューセッツ州ニーダム、NASDAQ:TRIP、CEO:ステファン・カウファー、日本語版サイト: www.tripadvisor.jp) は、Ipsos MORIと協力し2021年11月に実施した意識調査とトリップアドバイザーのデータをもとに、旅行者がどのように2022年以降の旅行を計画しているか、旅行に関する意識や行動が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大前と比較してどのように変化しているかなどの調査結果をまとめた「2022年の旅行動向:今後の展望」レポートを発表しました。

 

本レポートは、第三者調査機関であるIpsos MORIがトリップアドバイザーに代わり米国、英国、オーストラリア、シンガポール、日本の5か国を対象に実施した意識調査データとトリップアドバイザーのファーストパーティデータの分析を組み合わせ、2022年に予定している旅行の平均期間や支出額、旅行パターンやトレンドを明らかにしました。COVID-19の変異株の出現や国際的な旅行に関する規則、人員不足などの要因は、依然として旅行者へ不安を与えかねませんが、それでも、2022年の旅行に対する意欲や、予定している旅行への平均支出額は2019年と比べて上回っており、ホスピタリティ業界において2022年は好調に推移する要因があることが見受けられます。

 

「2022年に入りトリップアドバイザーの前月比ページビューが一貫して健全に増加していることからも、世界中の消費者が依然として旅行と探検を望んでいることは明らかです。旅行者は、清潔さと安全性を重要視し旅行の計画を立てながら、目的地の公衆衛生状況に迅速に順応しています」と、トリップアドバイザーの最高商務責任者であるカニカ・ソニ(Kanika Soni)は述べています。

 

主な調査結果:

  • 国内旅行が引き続きリード
    • 日本を除くほとんどの国で、回答者の多くが2022年にレジャー目的で海外旅行を計画しているものの、どの国でも依然として国内旅行が最も好まれる選択肢という結果でした。
    • 日本では、2022年に国内旅行をする可能性が高いと回答した人が50%であるのに対し、海外旅行をする可能性が高いと回答した人は10%。
    • シンガポールの回答者の74%がレジャーを目的とした国内旅行を計画しているのに対し、レジャーを目的とした海外旅行を計画している回答者は53%でした。また、英国では73%がレジャーで国内を旅行する予定と答えたのに対し、海外旅行を予定している回答者は48%でした。
    • 米国とオーストラリアでは、それぞれ68%が2022年に国内旅行をする可能性があると回答しましたが、米国では29%、オーストラリアでは38%が2022年に海外旅行をする可能性があると答えました。

 

  • 2022年の旅行意欲が2019年の基準を上回る
    • 調査対象となった5か国において、2022年にレジャー目的で旅行する可能性があると回答した人は、パンデミック前の基準を上回っています。
    • 英国では、2022年にレジャー目的で旅行する可能性が高いと回答した人が78%であったのに対し、2019年にレジャー目的で旅行したと回答した人は72%でした。
    • 米国では、2022年のレジャー旅行の意向が2019年に比べて8パーセントポイント(以下、pp)上昇し、71%が「2022年にレジャーで旅行する可能性がある」と回答しています。
    • シンガポールでは、2022年にレジャー旅行をする可能性が高いと回答した人が82%と、2019年に比べて2pp増加し、旅行に対し楽観的な姿勢が表れています。オーストラリア(72%)と日本(51%)も同様の傾向で、2022年にレジャー旅行を計画している人は、2019年に旅行したと回答した人と比べそれぞれ7ppと5pp増加しました。

 

  • 2022年の旅行1回あたりの平均支出額は2019年を超える?旅行体験のグレードアップに注目[1]
    • トリップアドバイザーのデータによると、米国では、2019年と比較すると2022年の平均的な予約の支出額が29%増加しています。
    • オーストラリアも同様で、2019年と比較して、2022年の平均的な予約の支出額が16%上昇しています。
    • シンガポールの旅行者の支出額も平均7%増加すると予想されています。
    • 一方、2022年の平均的な日本の旅行者の支出額は、2019年と比較して30%少なくなっています。その次はイタリアで、平均的な予約の支出額が19%減少しています。英国の回答者も2019年と比較して、2022年の旅行にかける費用をわずかに減らすよう計画しています(1%減)。
    • 意識調査データによると、Ipsos MORIが調査した5つの国それぞれの旅行者の4分の1以上が、大規模な旅行で贅沢をすることが感染拡大前よりも重要であると回答しています。米国では、2019年にレジャーで旅行した人のおよそ10人に3人(29%)が、大規模な旅行で贅沢をすることは感染拡大前に比べ重要だと答えました。シンガポールとオーストラリアの旅行者の28%、日本の旅行者の27%、英国の旅行者の25%が同じ回答をしています。

 

  • 2022年以降、多くの旅行者が新しい旅行体験を求めるようになる
    • 米国(41%)、英国(38%)、オーストラリア(46%)、日本(34%)、シンガポール(49%)と、各国の3分の1以上からほぼ半数の回答者が、旅行先を選ぶ際に、2019年の旅行時と比較して、これまでに訪れたことのない目的地を観光することはより重要だと回答しました。
    • 米国では、75%が今後の旅行計画を考える際に「行ったことのない場所を訪れる」ことが重要だと答え、オーストラリアでは74%、シンガポールでは73%、英国では70%、日本では半数以上(59%)が同じように回答しています。
    • 今後の旅行プランで目的地を訪れる際に最も重視される3つの考慮事項は、「行ったことのない場所を訪れる」「新しい体験をすること」「歴史や文化を学ぶこと」で、訪れた場所の魅力に浸ることが重要視されているという結果でした。
    • シンガポールでは44%、オーストラリアでは38%、米国と英国では3分の1(34%)が、それぞれ「現地ならではの体験」に浸れる目的地を選ぶことが重要であると回答しています。日本の旅行者の4分の1(25%)も同じ回答をしています。
    • 米国とオーストラリアでは、30%の旅行者が休暇中の旅行で「できるだけ多くのアクティビティに参加する」ことが重要であると回答しています。英国でも28%が2022年以降、アクティビティが豊富な旅行体験を計画することがより重要であると回答しています。
    • 2022年以降に旅行を計画する場合、感染拡大前よりもガイド付き文化アクティビティ(対象分野のエキスパートやプロのガイドにより、旅行者がゆったりと気軽に地域の魅力を学び、体験できる活動やツアー)をより多く行うと答えた旅行者は、調査した5か国のそれぞれ10人に2人でした(この割合が14%だった日本を除く)。

 

  • COVID-19の症例数、衛生・安全対策、検疫制限、清潔さが2022年の旅行の意思決定における重要な要素に
    • シンガポールでは85%、日本では73%、オーストラリアでは74%、イギリスでは72%、アメリカ人では70%が、世界中の感染状況が落ち着いた後でも、ホスピタリティ施設での衛生対策が、2022年の旅行を決める際の重要な要素となることに同意しています。
    • また、各国の約10人中7人が、次に旅行する場所を決める際に、COVID-19の症例数が少ない目的地であることが重要であると回答しています。
    • 2022年に旅行をしないと回答した英国の旅行者(32%)と米国の旅行者(33%)の3分の1は、旅行に関する規制をめぐる不確実性から、旅行を断念したと回答しています。シンガポールでも半数以上の55%、オーストラリアでは43%、日本では25%が同じ理由を挙げています。

 

調査方法

本レポートで引用されているデータは、次の2つの主な情報源から取得および分析しています。

  • トリップアドバイザーの委託によりIpsos MORIが実施した消費者意識調査。
    • Ipsos MORIは、2021年11月1日~16日までの期間中に、オンラインオムニバス調査とアドホックアプローチを使用して、18~75歳の成人を代表する割当サンプル(英国で2,199人、米国で2,191人、オーストラリア、日本、シンガポールでそれぞれ2,000人の成人)を対象にインタビューを実施しました。
    • この調査はWHOがオミクロン株を警告する以前のものとなります。
  • 2021年12月7日にトリップアドバイザープラットフォームのファーストパーティのトラフィックデータから取得したサイトの行動データ。 オーストラリア、ドイツ、イタリア、日本、シンガポール、スペイン、英国、米国を対象にしています。

 

調査方法の詳細を含む「2022年の旅行動向:今後の展望」全文は、こちら(https://www.tripadvisor.jp/Articles-lZkLoyogp7bk-Travel_in_2022_jp.html)からご覧いただけ

[1] 一回の旅行の平均支出額は、実際のクリック率に基づいています。


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