【データ】中学校の国内修学旅行 重点活動1位は「遺跡、史跡、文化財、寺社などの見学」


 中学校では修学旅行の活動で何に重点を置いているのか。また、見学先として人気があるのはどこか。日本修学旅行協会が2023年12月1日に発行した「教育旅行年報 データブック2023」から当該のデータを抜粋して紹介する。

 データは、2022(令和4)年度に実施された全国の中学校の国内修学旅行に関するもの。

 重点を置いた活動

 実施率は、国内修学旅行を実施した学校数(841校)に対する活動内容の件数の割合を示しており、第1位「遺跡、史跡、文化財、寺社などの見学」は、61.8%(前回48.5%)となり、多くの学校が重点を置いた活動としたことが分かる。上位10位までは、前回調査と比べて大きな変動がなかった。今回の調査結果において、旅行先の第1位が京都府、第2位が奈良県であることから表1では、1位「遺跡、史跡、文化財、寺社などの見学」、2位「伝統的町並みや建造物群保存地区の見学」、4位「絵付け、焼き物、伝統工芸など」、5位「座禅、法話、写経など」が上位を占める結果となっている。関西が方面として本格的に復活傾向にあったことを反映している。

 3位「平和学習」が前回調査6位、前々回調査7位から上がったのは、旅行先の6位が広島県、7位が長崎県となっていることに加え、前回調査では20位以内に入っていなかった沖縄県が11位に戻ってきた影響が大きいと考えられる。また、ウクライナ情勢などにより平和学習への関心度も高くなってきていると思われる。

 11位以下も大きな変動がない中で、第15位「国際交流(外国人、留学生との交流)」がコロナ禍前の順位に戻しているのは、海外に出かけられない状況下において国内で交流できる機会を模索した結果であろう。

 表1にあげられた活動を分類別にまとめたものが、グラフ1である。

 史跡、町並み、産業遺産、博物館などの見学などの「歴史学習」に重点をおくものが910件42.4%(前回調査36.2%)と毎年1位を占めている。コロナ禍前より大幅に比率が上がっているのは、野外活動、環境学習などの「自然・環境・科学学習」の分野で(2019年度6.9%)、修学旅行でSDGsについて学ぶ学校が増加している傾向によると思われる。能楽やミュージカルといった「芸術・文化体験」も前回より増えており、コロナにより制限されていたホールや室内での鑑賞の利用規制が緩和されたためと思われる。

 見学先について

 ○○市内などは集計せず、施設名が書かれている見学先のみを集計した(表2)。

 1位奈良公園、2位清水寺、4位法隆寺、5位広島平和記念公園は、前回、前々回においても上位に位置している。

 上位10位のうち、奈良県と京都府の神社仏閣などが8施設、上位20位には13施設入っており、見学先が両府県に集中していることが顕著に現れている。コロナの影響が減少して入場者数の制限緩和に伴い、テーマパークで人気が高いユニバーサル・スタジオ・ジャパン、東京ディズニーリゾートが10位以内に戻ってきている。また東京の代表的な見学先の東京スカイツリーや浅草も、20位以内に戻ってきている。前回、前々回、20位以内だった中尊寺、厳島神社、伊勢神宮などの神社仏閣、富士急ハイランド、那須ハイランドパーク、ナガシマスパーランドなどの遊園地が21位以下となった。遊園地などは思い出づくりの要素が多く、コロナ禍において急きょ方面や見学地の変更をしたものが、元に戻りつつあると言える。

 地域別見学先上位5(表3)をみると、北海道では、民族共生の学習のできるウポポイが1位となった。東北では中尊寺が前回同様、今回も1位であった。関東ではコロナ禍では近隣県に広がっていた見学地が東京都内に戻ってきている。

 中部では富士山周辺が目立つ。中国では1位広島平和記念公園(平和記念資料館などを含む)、九州では1位長崎平和公園(原爆資料館などを含む)、沖縄では3位ひめゆり平和祈念資料館、4位沖縄平和祈念公園(平和の礎などを含む)となっており、平和学習が積極的に進められていることがうかがえる。四国は上位5位までを徳島県と香川県が占めた。

 見学先について
 ○○市内などは集計せず、施設名が書かれている見学先のみを集計した(表2)。

 1位奈良公園、2位清水寺、4位法隆寺、5位広島平和記念公園は、前回、前々回においても上位に位置している。

 上位10位のうち、奈良県と京都府の神社仏閣などが8施設、上位20位には13施設入っており、見学先が両府県に集中していることが顕著に現れている。コロナの影響が減少して入場者数の制限緩和に伴い、テーマパークで人気が高いユニバーサル・スタジオ・ジャパン、東京ディズニーリゾートが10位以内に戻ってきている。また東京の代表的な見学先の東京スカイツリーや浅草も、20位以内に戻ってきている。前回、前々回、20位以内だった中尊寺、厳島神社、伊勢神宮などの神社仏閣、富士急ハイランド、那須ハイランドパーク、ナガシマスパーランドなどの遊園地が21位以下となった。遊園地などは思い出づくりの要素が多く、コロナ禍において急きょ方面や見学地の変更をしたものが、元に戻りつつあると言える。

 地域別見学先上位5(表3)をみると、北海道では、民族共生の学習のできるウポポイが1位となった。東北では中尊寺が前回同様、今回も1位であった。関東ではコロナ禍では近隣県に広がっていた見学地が東京都内に戻ってきている。

 中部では富士山周辺が目立つ。中国では1位広島平和記念公園(平和記念資料館などを含む)、九州では1位長崎平和公園(原爆資料館などを含む)、沖縄では3位ひめゆり平和祈念資料館、4位沖縄平和祈念公園(平和の礎などを含む)となっており、平和学習が積極的に進められていることがうかがえる。四国は上位5位までを徳島県と香川県が占めた。

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