宮城県経済商工観光部観光課がこのほど公表した平成27年観光統計概要によると、同年(1~12月)の県内観光客入り込み数は6066万人で、前年比で323万人、5・6%の増加となった。23年の東日本大震災以降、着実に回復を続け、震災前の22年比でも9割以上の回復となった。ただ、沿岸部では約7割の回復にとどまり、内陸部との格差がみられる。
県ではイベントの開催期間が長く設定されたこと、新規観光施設のオープン、新規イベントの開催、各種観光施策による誘客効果、観光集客施設の再開などを入り込み増の要因に挙げている。
一方、宿泊観光客数は929万人で、前年比67万人、7・8%増加した。大型コンサートや第3回国連防災世界会議の開催、「観光王国みやぎ旅行割引」の実施などが奏功したとみられる。
圏域別では、仙南圏域が蔵王山の火口周辺警報の影響があり、前年比5・3%減少。石巻圏域、気仙沼圏域はそれぞれ19・4%、4・6%増加した。