
グッズ、ファッションの一般化でより身近に
コロナ下で、屋外(アウトドア)型の宿泊体験や関連宿泊施設への注目度は上昇している。
リクルート(東京都千代田区)が運営する「じゃらんnet」内のフリーワード検索データを見ると、グランピングのほか、コテージやキャンプ、バーベキューと、屋外型の宿泊体験に関するワードの検索数が急上昇している=画像。同サイトの訪問者は「エリア別」で宿泊先を探すことが多いが、「テーマ」で探す際にこれらの単語から宿泊先を検索するカスタマーが増えていることが分かる。
じゃらん編集部統括編集長の大橋菜央氏は「コロナ禍という時節柄もあるが、アウトドア関連のグッズやファッションの一般化が進み、屋外型の宿泊体験が一般カスタマーにとって身近なものになりつつあるのでは」と現状を分析する。グランピングの施設展開について大橋氏は、「グランピングに特化した新興企業が主体の施設や、既存の宿泊施設を生かしたグランピング施設などに大きく分けられる」と説明。後者については「『グランピングきっかけで既存施設に再訪したい』という、ファンの裾野を広げる要因になり得る」と解説した。
国内の旅行需要回復期に当たり需要が一般化しつつあるグランピング。新規開業が相次ぎ供給充実期を迎えつつある中で、カスタマーの興味、関心に応え得る、独自性を打ち出す滞在体験やサービスを提供する施設も増えている。ワーケーションプランやテレワークプランなどの多様化とともに、グランピングも新たな局面に入ろうとしている。