セイビーは1日、「税金のクレジットカード払いに関するアンケート調査」の結果を発表した。
アンケート調査「税金のクレジットカード払いに関するアンケート調査」
Q1.あなたがクレジットカードで税金が支払えることを知ったきっかけは何ですか。次のうち、自分の考えに一番近いものを1つ選んでください。
「ニュースサイト(例:Yahoo!ニュース)などで知った」「家族、友人から聞いた」が続く
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
国税庁や税務署、都道府県庁や市区町村役場などのWebページで知った | 72名 | 27.2% |
クレジットカード会社のWebページで知った | 38名 | 14.3% |
ニュースサイト(例:Yahoo!ニュース)などで知った | 44名 | 16.6% |
SNSで知った | 18名 | 6.8% |
ブログで知った | 14名 | 5.3% |
税務署や都道府県庁、市区町村役場に掲示されたポスターや広報誌などで知った | 14名 | 5.3% |
テレビ・ラジオのニュースで知った | 1名 | 0.4% |
新聞、雑誌で知った | 3名 | 1.1% |
家族、友人から聞いた | 33名 | 12.5% |
職場、学校で聞いた | 4名 | 1.5% |
クレジットカード会社から封書やはがきで案内があった | 11名 | 4.2% |
その他 | 13名 | 4.8% |
Q2.クレジットカードで税金を支払う決め手になったのは、どんなことですか。以下の中からあなたの考えに一番近いものを選んでください。
「税務署や金融機関、コンビニなどの収納代行店舗に行かなくていいから」「24時間いつでも好きなときに手続きができるから」などの利便性を重視した回答も目立つ
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
税務署や金融機関、コンビニなどの収納代行店舗に行かなくていいから | 64名 | 24.2% |
24時間いつでも好きなときに手続きができるから | 41名 | 15.5% |
クレジットカード会社のポイントが貯まるから | 131名 | 49.4% |
納付すべき金額が高額なので現金を持ち歩きたくなかったから | 5名 | 1.9% |
リボ払いや分割払いを使って税金を分割して支払えるから | 10名 | 3.8% |
これといった決め手はない | 13名 | 4.9% |
その他 | 1名 | 0.4% |
Q3.次のうち、あなたがこれまでに支払ったことがある税金はどれですか。複数ある場合は、すべて選んでください。(この質問のみ複数回答可)
「【地方税】市町村民税」「【地方税】固定資産税」など地方税の納付経験がある人が多い
Q4.クレジットカードで納税した際の、納付額はいくらぐらいでしたか。複数回利用したことがある場合は、直近に行った納税額についてお答えください。
30万円超もごくわずかに存在
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
1万円未満 | 40名 | 15.1% |
1万円~5万円未満 | 122名 | 46.0% |
5万円~10万円未満 | 59名 | 22.3% |
10万円~15万円未満 | 27名 | 10.2% |
15万円~20万円未満 | 7名 | 2.6% |
20万円~30万円未満 | 2名 | 0.8% |
30万円~50万円未満 | 4名 | 1.5% |
50万円~100万円未満 | 4名 | 1.5% |
100万円超 | 0名 | 0.0% |
Q5.Q3で答えた納税の際に使ったクレジットカードについていたのは、どんなマークでしたか。
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
Visa(ビザ) | 163名 | 61.50% |
Mastercard(マスターカード) | 24名 | 9.10% |
JCB(ジェーシービー) | 70名 | 26.40% |
American Express(アメリカン・エキスプレス) | 8名 | 0.30% |
Diners(ダイナース) | 0名 | 0% |
Q6.あなたはこれまでに、何回クレジットカードで税金を納付したことがありますか。以下の中から、あなたの状況に最も近いものを選んでください。
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
1回 | 79名 | 29.80% |
2回 | 67名 | 25.30% |
3回 | 35名 | 13.20% |
4回 | 6名 | 2.30% |
5回以上 | 78名 | 29.40% |
Q7.あなたが考える「クレジットカードで税金を払うことの一番のメリット」は何ですか?あなたの考えに一番近いものを選んでください。
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
税務署や金融機関、コンビニなどの収納代行店舗に行かなくていい | 62名 | 23.4% |
24時間いつでも好きなときに手続きができる | ||
50名 | 18.9% | |
クレジットカード会社のポイントが貯まる | 125名 | 47.2% |
納付すべき金額が高額でも現金を持ち歩く必要がない | 13名 | 4.9% |
リボ払いや分割払いを使って税金を分割して支払える | 10名 | 3.8% |
税金の支払い忘れがなくなるため、税金の徴収率が上がる | 2名 | 0.8% |
その他 | 3名 | 1.1% |
Q8.あなたが考える「クレジットカードで税金を払うことの一番のデメリット」は何ですか?あなたの考えに一番近いものを選んでください。
地方自治体による扱いの差を挙げる人も
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
決済手数料がかかる | 67名 | 25.30% |
納付できる金額に上限がある | 10名 | 3.80% |
地方自治体によってはクレジットカード払いができないなど扱いに差がある | 52名 | 19.60% |
納付に使うシステム(「国税クレジットお支払いサイト」「Yahoo!公金支払い」)がわかりにくい | 5名 | 1.90% |
オンラインでの取引である以上、セキュリティに不安がある | 63名 | 23.80% |
間違って納付した場合、取り消しの手続きが面倒臭い | 30名 | 11.30% |
税金を納付しても、個別に領収証書が発行されない | 30名 | 11.30% |
その他 | 8名 | 3.00% |
Q9.あなたが初めて税金(国税、地方税)をクレジットカードで支払った際、スムーズに最後まで進められましたか。その時の状況に最も近いものを1つ選んでください。
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
特に不明点もなく最後まで1人で進められた | 174名 | 65.70% |
不明点は多少あったが、調べながら最後まで進められた | 79名 | 29.83% |
不明点が多かったので、税務署に行って聞いたりしながらなんとか終わらせた | 3名 | 1.10% |
自分ではできそうになかったので、家族や友人、知人に手伝ってもらった | 8名 | 3.00% |
Q10.次にあなたが税金を税務署に対して納付する機会があったら、クレジットカード払いは使いますか?あなたの考えに近いものを選んでください。
項目 | 人数(名) | 割合(%) |
---|---|---|
必ず使うつもりだ | 88名 | 33.20% |
よほどのことがなければ使うつもりでいるが、状況次第では使わない | 138名 | 52.40% |
どちらでもない | 27名 | 10.20% |
おそらく使わないと思う | 10名 | 3.80% |
絶対使わない | 2名 | 0.80% |
【調査概要】
調査時期:2020年4月
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
本調査対象者:265人
アンケートに関する考察
税金をクレジットカード払いする理由は「ポイントが貯まるから」
次に、税金をクレジットカード払いする理由について聞いてみた(Q2)ところ「クレジットカードのポイントが貯まるから」という答えが最多となりました。税金をクレジットカード払いするメリット(Q7)として、「クレジットカードのポイントが貯まるから」を挙げる人も多かったように「ポイントが貯まるから、カードで払いたい」という人は一定数いるはずです。
なお、国税に関しては、2017年1月からクレジットカード払いの利用ができるようになりました。その時に掲げられた目的が「納税者の利便性向上」と「税金の早期納付」です。今回のアンケートでは「税務署や金融機関、コンビニなどの収納代行店舗に行かなくていい」「24時間いつでも好きなときに手続きができる」など、利便性向上に注目した動機やメリットを挙げる人もいました。
ネックになるのは手数料とセキュリティ、地方自治体によっては使えないことも
一方、税金のクレジットカード払いにおけるデメリットについても聞いてみました(Q8)。回答として目立ったのは「決済手数料がかかる」「オンラインでの取引である以上、セキュリティに不安がある」の2点です。
なお、国税のクレジットカード払いの場合、納付税額に応じて以下の手数料がかかります。
納付税額 | 決済手数料(税抜) |
---|---|
1円~10,000円 | 76円 |
10,001円~20,000円 | 152円 |
20,001円~30,000円 | 228円 |
30,001円~40,000円 | 304円 |
40,001円~50,000円 | 380円 |
また、セキュリティに関しては、オンラインでクレジットカード番号を入力するのが前提である以上、クレジットカード番号を含めた個人情報が漏洩するリスクも0ではありません。しかし、税金に限らず、オンライン上の取引であれば、どんな取引だって、個人情報が漏洩するリスクは常に孕んでいます。
なお、地方自治体における税金のクレジットカード払いは、徐々に導入が進んでいますが、予算の関係上、導入を行わない(行えない)地方自治体が存在するのも事実です。導入しない理由としては
- クレジットカード払いに対応するためのシステムの導入費用を捻出できない
- 手数料が口座振替や銀行振込に比べると高い
などが挙げられます。一方で、クレジットカード払いを導入することで、徴税部門の人件費を抑制できる上に、納税の機会を増やすことで利便性が上がるのも事実です。結果としてコストダウンと税金の早期納付を達成できるとし、導入に踏み切った地方自治体もあるでしょう。
2020年に入り、新型コロナウイルス感染症が爆発的に流行したことで、国税庁は毎年3月15日までとしていた所得税・復興所得税の申告納付期限を4月16日まで延長した上に、4月17日以降の扱いについても、柔軟に対応する姿勢を見せました。今後、クレジットカード払いのように「外出できない事情がある人にとっての納税方法」がクローズアップされていくはずです。