【データ】長期化する新型コロナウイルス感染症対策下での働き方・働く場の調査


 オカムラは3月30日、「長期化する新型コロナウイルス感染症対策下での働き方・働く場の調査」の結果を発表した。

株式会社オカムラ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:中村 雅行)は、長期化する新型コロナウイルス感染症対策下での働き方・働く場に関する調査結果として、2021年1月に発令された2回目の緊急事態宣言後にリモートワークを経験した3000人を対象に実施した調査結果レポート「柔軟な働き方の効果検証 長期化する新型コロナ対策下での働き方・働く場 データ集」を公開します。

 

オカムラでは、1980年より働き方や働く空間に関する研究機関を設け、調査・研究を続けてきました。各種学会や研究会、”はたらく”を変える活動「WORK MILL」などを通して、その知見を広く社会に発信しています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、多くのオフィスワーカーがリモートワークを余儀なくされる状況が続いています。この状況が長期化する中、働き方・働く場にどのような変化が起こっているのかについて、2021年2月に首都圏・中京圏・関西圏・福岡県でリモートワークを経験した従業員100名以上の企業の正社員・公務員3000人にアンケート調査を実施し、結果と考察をまとめました。

 

今回の調査では、コロナ禍の長期化によるリモートワークの長期化が、仕事の効率や働く場に与える影響や、身体的・精神的健康に与える影響、リモートワークの頻度や年代による影響の違いを明らかにしています。

リモートワークが長期化することにより、個人作業をリモートで行うとはかどる人の割合が減少し、リモートでもオフィスでも効率が変化しない人の割合が増え、場所を問わず働けるようになってきていると言えます。それに対して、実際に働く場所については、オフィスは働く環境が整えられているが、自宅の環境やシェアオフィスなど外で働く環境については、まだ整っていないと捉えている人が多く、働く場所の選択肢は限られていることがわかりました。

リモートワークの長期化が健康に与える影響については、精神的健康に悪影響が出ているとした人が3割以上いることがわかり、特に40代から年代が高くなるにつれて増加する傾向があります。また、リモートで働く割合が低い人たちの方が、身体的・精神的に悪い影響を受けたと感じる傾向があります。今後の働き方としては、現状程度の柔軟性をもって働いていく働き方が望ましいという回答が最も多くなっています。

 

データ集【詳細版】【ダイジェスト版】PDFを下記URLよりダウンロードできます。

☐資料ダウンロード一覧

https://www.workplace.okamura.co.jp/solutions/download/

 

 

主な調査結果―

1.リモートの長期化と作業効率

・リモートワークが長期化することによって仕事の効率は3割の人が低下したと感じている。

 

 

・個人作業をリモートで行ったほうがはかどると答えた人は3割で、前回調査時※より割合が減少した。一方でどの作業についても、リモートとオフィスのどちらでも効率は変化しないと答えた人の割合が増えており、場所を問わず働けるようになってきていると言える。

※「ニューノーマルの働き方、働く場のデータ集」(2020年10月6日発行、調査期間2020年7~8月)


 

・仕事のヒントになる情報を得る機会は、対面では若干減る傾向にあるが、オンラインでは増えつつある。

 

2.リモートの長期化と仕事の実態

・コロナ禍以前と比較して、自分が働く場所や時間を選択し、自律的に働いている感覚のある人は約3割。


 

・リモートワークの長期化が健康に与える影響として、半数の人は身体的、精神的な変化を感じていないが、約35%の人は精神的健康に悪影響が出ていると感じている。

 

・4割を超える人が「仕事上のストレス」「生活を送るうえでのストレス」「健康に関するストレス」「社会の行く末に関するストレス」を感じている。

 

3.リモートの長期化と会議

・コロナ禍以前と比較して、会議の頻度の変化を6割弱の人は感じていない。オンライン会議に積極的な人は消極的な人と比較して会議の頻度が増す傾向がある。


 

・オンライン会議をする際に環境面で求めることとしては「ネットワークが快適であること」がトップ、次いで「音が完全に遮られていること」が続く。


 

4.リモートの長期化による対策の変化

・自分が所属するオフィスについては6割以上の人が働く環境が整えられていると感じているが、自宅の環境やシェアオフィスなどオフィスと自宅以外で働く環境についてはまだ整っていないと捉えている人が多い。


 

・自分が所属する組織の新型コロナウイルス対策については、半数以上の人が「満足でも不満足でもない」と回答し、「満足している」は2割程度にとどまる。


 

5.今後行う対策について

・ニューノーマルに向けて、働き方を変えていく際に望ましいと思うシナリオで一番多かったのは現状程度の柔軟性をもって働いていく「維持」シナリオ。コロナ禍以前よりはかなり柔軟な働き方を望んでいる。

 


 

6.出社率の違いによる影響

・リモートワークの頻度が低い人の4割が効率が低下したと回答。一方でリモートワークの頻度が高い人ほど、効率が向上したと答える割合が高くなった。


 

・リモートワークの頻度が低い人の3割以上が身体的健康への悪い影響を感じている。リモートワークの頻度が低い人の4割以上が精神的健康への悪い影響を感じている。


 

・コロナ禍以前と比較して自律的に働けていると感じているのは、リモートワークの頻度が高い人では45% 以上。リモートワークの頻度が高まるにつれて上昇している。

 

7.年代や職階別に見た長期化の影響

・年代別に見ると、身体的・精神的に悪い影響を感じている人が、40代を境に年代が高くなるにつれて増加する傾向にある。特に50代はその割合が高い。

 


 

 

「長期化する新型コロナウイルス対策下の働き方アンケート」実施概要

調査期間:2021年2月15日~16日

対象:首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)、中京圏(愛知県・岐阜県・三重県)、関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)、福岡県の従業員100人以上の企業に所属する正社員・公務員・団体職員で、2021年1月の緊急事態宣言発令下でリモートワークを経験した3000人

手法:インターネット経由のアンケート

 

 

下記URLより調査結果と考察をまとめた資料PDFをダウンロードできます。

□柔軟な働き方の効果検証 長期化する新型コロナ対策下での働き方・働く場 データ集【詳細版】

https://www.workplace.okamura.co.jp/solutions/download/202103_With-Covid19_DataReport.html

 

 

 
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