三重県雇用経済部観光局観光政策課がまとめた「平成28年観光レクリエーション入込客数推計書・観光客実態調査報告書」によると、同県への28年1年間の観光レクリエーション客数(実数)は4189万2千人で、前年比6・8%増加(268万人増)した。
同年は「伊勢志摩サミット」が開催され、サミットを契機とした露出の増加やサミット関連行事の実施により、特に伊勢志摩地域の注目度が増し、来訪者が増加した。
平成17年以降の客数を見ると、おおむね右肩上がりで推移している。「第62回神宮式年遷宮」があった25年が4079万9千人とピークだったが、28年はそれも上回った。
入り込みを五つの地域別に見ると、北勢(桑名、鈴鹿など)が1827万6千人で、同0・4%増(8万1千人増)。伊勢志摩(伊勢、鳥羽など)が1千万3千人で、同7・3%増(67万8千人増)。中南勢(津、松阪など)が823万9千人で、同30・7%増(193万5千人増)。伊賀(伊賀、名張など)が302万6千人で、同5・3%減(17万1千人減)。東紀州(熊野、紀北など)が234万8千人で、同7・2%増(15万7千人増)。
中南勢は同年4月開設の「道の駅『津かわげ』」(入り込み客数89万443人)、7月開設の「朝津味」(同43万2937人)が、開設以来商品購入を目的とする安定した集客があり、地域全体の客数の伸びに寄与した。
伊勢志摩は「賢島エスパーニャクルーズ」が入り込み客数15万9818人、前年比51・8%増、「英虞(あご)湾景観」が同15万3974人、41・9%増と、伸びが目立った。
温泉、旅館街は(延べ数)、「阿児旅館街」が前年比8・2%増、「磯部旅館街」が同16・2%増と増加した。
宿泊客の利用総額は1人当たり2万6437円、日帰り客の利用総額は同5344円。前年比でそれぞれ1382円、759円減少した。
外国人の延べ宿泊者数は36万1700人で、過去最高を記録した前年(39万1740人)に次ぐ2番目となった。