ヴァリューズは26日、「2021年大型消費動向調査」の結果を発表した。
◆全体的に予算減少傾向、家電で予算減少が目立つが、旅行予算は変動少
◆住宅・旅行などの情報収集手段はネットがリアル店舗を大幅に上回る
【調査・分析概要】
全国のヴァリューズモニター(20歳以上男女)を対象として、2020年12月1日~12月8日に、スマートフォンによるアンケート調査を実施(回答者9,998人)。性年代別人口とネット利用率に合わせたウェイトバック集計をおこなっている。 Webサイトのユーザー数はPC・スマートフォンからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。 |
◆2020年に購入を見送った高額商品、2021年に購入予定の高額商品を調査
まず、2020年に新型コロナウイルス感染拡大を受けた経済縮小の影響で購入を見送った高額商品を聴取しました。旅行の見送り率が最も高くなる中、習い事や結婚式などライフイベントを延期した層も一定数いたようです。
2021年に購入予定の高額商品では、こちらも旅行が最も高くなる中、スマホや白物家電などの家電カテゴリ商品の購入予定率も2割を超えていました。
◆2021年に “リベンジ購入”する予定の高額商品は?
2020年に購入を見送った高額商品の中で、2021年には購入予定とされた商品を調査しました。“リベンジ購入”される割合として最も高かったのは国内旅行で、7割が2021年には実施すると回答。家電の中ではスマートフォン等の携帯通信機器が6割超となりました。高額商品の中でも比較的低価格帯の商品は2021年に消費が戻りやすいようです。
◆高額商品の年間検索動向をキーワードごとに調査
旅行、家電、住宅・自動車カテゴリについて、ヴァリューズが保有する約250万人の独自パネルを活用したインターネット行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使用し、キーワードごとの検索ボリュームの年間動向を分析しました。旅行では特に海外旅行の検索数急落が目立つものの、政府のGoTo事業開始に伴い国内旅行は前年以上の水準に回復していました。また、20年4月から6月の間に旅行と掛け合わせて検索されたキーワードでは、国内旅行でGoTo事業の補助に関する関心が目立ち、海外旅行で渡航可能時期への関心が多く見られました。
一方家電ではコロナ影響による検索数変動は少なく、逆に緊急事態宣言下は自宅で過ごす時間が増えたからか前年以上の検索数を記録していました。また家電と掛け合わせて検索されたキーワードでは、テレワーク需要を反映したキーワードや消毒に関する関心が増えていました。
次に住宅・自動車では、ともに緊急事態宣言下で激しく検索数が落ち込みましたが、その後持ち直し前年以上の推移を見せるも新車の検索だけは減少以降横ばいになりました。また掛け合わせて検索されたキーワードでは、コロナ影響で自動車税の納付や中古車販売価格の下落に関心が集まっていました。
◆2021年に“リベンジ購入”予定も予算は減少
2020年に購入を見送り、2021年に購入を予定している高額商品の予算を聞いたところ、ほぼ全ての商品で購入予算が減少していました。スマホや家電で予算減少が目立つ結果となりましたが、旅行予算は変動が少ないようです。
◆高額商品の情報収集は店頭からネットに移行
高額商品の情報を、店頭含むどの媒体(チャネル)で収集するか聞いたところ、全ての高額商品で店頭<ネットという結果となりました。特に住宅や旅行は従来ショールームや旅行販売代理店での検討をする方が一定数いましたが、ネットでの情報収集に移行が進んでいるようです。