故郷の熊本で暮らしている友人が20年ぶりに上京した。再会第一声は「新宿は、どうなってしまったのだ？」だった。新宿歌舞伎町とゴールデン街に立ち寄ってあ然としたという。
ご存じのように歌舞伎町は日本一、いや東洋一の歓楽街とも称される不夜城だ。数多くの飲食店にまじって、怪しげな店もあり、客引きが行き交う酔客の袖を引く。また、一時は中国マフィアの跋扈（ばっこ）も伝えられ、ここを歩く時はちょっと緊張した記憶がある。
一方、歌舞伎町からほど近いゴールデン街は、細い路地をはさんでスナック、小料理屋が数百店、軒を連ねている。いずれもカウンターしかないような小さな飲み屋で、かつては作家や映画・演劇関係者、役者の卵らが夜通し激論を戦わせ、独特の雰囲気のある一角だった。
話を戻そう。友人が驚いたのは、歌舞伎町もゴールデン街も外国人観光客であふれていたことだった。筆者も行ってみたところ、家族連れも目にしたし、中には子供連れもいる。ゴールデン街では、店のカウンターに座って飲んでいる外国人カップルもいる。
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