【交通トレンド分析108】海外旅行はスマホ&データ通信は必須? 鳥海高太朗


 アフターコロナの海外旅行においては、1人1台スマートフォンが必要になりそうだ。筆者は6月末から1週間ハワイに滞在したが、さまざまな場面でスマートフォンが必要な場面があった。

 まず、ハワイへ行くにあたり、ハワイ州のセーフトラベルズプログラムへの登録が出発前に義務付け、必要な登録を済ませて日本出発の72時間以内の陰性証明書をインターネット上にアップロードした後、QRコードが発行される(スマートフォンの画面およびメールで確認できる)。飛行機のチェックイン時にまず必要になるが、基本的には印刷でも対応できるが、羽田空港や成田空港で事前に行われるハワイ入国時の隔離が免除されるための事前審査「プレクリアランス」でも審査を終えた後、事前審査が完了しているかの確認をする際にもスマートフォンからハワイ州のセーフトラベルズプログラムに再ログインしてくださいと案内される。またハワイ到着後も、ホテルにチェックインする際にも同様のQRコードを求められ、隔離の有無についての確認が行われる。Wi―Fiが利用できる環境下であれば、ホテルのWi―Fiで接続する方法もあるが、ローミングも含めていつでもスマートフォンを使えるようにしておくと何かと便利だ。

 ハワイ滞在中に感じたこととして、レストランで食事する際にもメニューの代わりに各テーブルに置いてあるQRコードを読み込むことでメニューが見られるレストランも多かった。

 また日本に帰国する際にも、帰国後の14日間の自主待機中に使用する位置情報確認やビデオ通話などのアプリをスマートフォンに入れることが必須で、13歳以上は1人1台スマートフォンが必要なルールになっている(ない場合は到着空港内でレンタルする)。ただ今後、スマートフォンアプリでワクチン接種を証明する「ワクチンパスポート」(当初は紙のみの発行)やPCR検査の陰性を証明する「IATAパスポート」や「コモンパス」などのデジタル証明アプリの運用も本格的に始まる予定で、これらのデータを海外へ出かけるにあたり、いつでもスマートフォン画面に表示させることができるようにしておく必要がある。なので、1人1台のスマートフォンに加え、海外滞在中もローミングサービスや現地のSIMなどを入れていつでも通信できる状況にしておくのがいいだろう。

 まだ海外旅行の再開まで時間がかかりそうだが、海外へ出かける前にスマートフォンにして、さらにアプリのインストールに必要なパスワードも再確認しておくといいだろう。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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