オミクロン株の懸念はあるが、現状では新型コロナウイルスの新規感染者数の減少傾向が継続していることもあり、旅行が好きな人においては、週末を中心に飛行機を使って国内旅行へ出掛ける人がとても増えている。
週末の1日当たりの利用者は、日によってはコロナ前の8割近くまで回復していることもある。国内旅行需要が回復してくる一つのバロメーターとして、この連載でも過去に取り上げている羽田空港の第1ターミナル、第2ターミナルの駐車場の混雑具合がある。
緊急事態宣言が発令中の9月までにおいては週末でも満車になることはほとんどない状況であったが、特に11月に入ってからは土曜を中心に満車の表示となり、状況によっては1時間以上の待ち時間になっているケースも出ている。結果的にギリギリに空港へ向かった際に搭乗予定日に乗り遅れてしまったという事例も発生している。
私も自分の車で羽田空港へ向かうことがほとんどであることから、週末に利用する時は事前にリアルタイムの空車状況を確認することができるサイトをチェックしてから空港へ向かうようにしている。平日でも時間帯によってはフロアによって満車になっており、空いているスペースを見つけるのに時間を要することもある。ただコロナ前と異なり、現状、国際線の利用者がほとんどいないことから、第3ターミナルの駐車場に止めることは可能であり、時間にさえ余裕があれば、第3ターミナルに駐車してから国内線が発着する第1ターミナルや第2ターミナルへターミナル間連絡バス(無料)で移動できる。しかし、コロナ禍で本数が大幅に減っており、時間帯によっては20分に1本しかないことから、状況に応じて有料にはなるがモノレールを使って移動することも頭に入れておくといいだろう。
羽田空港の第1ターミナル、第2ターミナルに隣接する駐車場は24時間当たり1530円であるが、年末年始については、12月24日から1月3日までは多客期料金として最初の3日間については、24時間当たりの最大料金が2140円となる。それでも間違いなく、満車になることは確実であり、加えて保安検査場通過の行列も予想されることから早めに空港に到着するように向かう方がいいだろう。
12月10日にJALの社長会見があり、赤坂祐二社長からもオミクロン株による国内線への影響はほとんど出ていないことから、このまま感染者数が少ない状況が続けば、国内線の出発ロビーがにぎわうことになりそうだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)