
今年6月に開港10周年を迎えたのが静岡空港だ。10年目を迎えた静岡空港は2018年度に開港以来最多の71万人の搭乗者となった。
静岡空港は東京、名古屋、大阪の3都市が至近距離であり、東海道新幹線もあることで主要3都市への路線がなく、国内線も札幌、福岡、沖縄、出雲、鹿児島、北九州と6都市になっており、本州への便は出雲のみとなっているのが現状だ。ただ静岡空港を拠点とするFDA(フジドリームエアラインズ)が出雲線と北九州線を就航するなど路線、便数が増えたことで一昨年に比べて国内線利用者は13.4%増の42.5万人を記録することになった。
そんな中で静岡空港を大きく支えているのは国際線と言っても過言ではない。昨年の搭乗者数は28.8万人で旅客数の約4割が国際線旅客となっており、その多くが海外からの訪日外国人(インバウンド)となっている。
現在は上海線を中国東方航空が毎日運航しているほか、中国路線では寧波線を週2往復(中国東方航空)、杭州線が週4往復(中国東方航空と北京首都航空が各2往復)、煙台線が週3往復(中国聯合航空)を運航している。
その他にもチャイナエアラインが台北線を週2往復、エアソウルがソウル線を週3往復、またチェジュ航空はソウル線を週4往復運航しており、週あたり25往復50便が運航されている。
筆者は7月の海の日の3連休に静岡空港を訪れたが、中国東方航空の杭州線出発前の時間帯だったこともあり、静岡駅でも静岡空港でも多くの中国人を見ることができた。
静岡空港には昨年、静岡グルメを集めたフードコートもオープンし、飛行機に乗らない利用者も多く集まっているが、外国人利用者に人気があるのはターミナルビル1階にあるセブンイレブン。お弁当や飲み物を購入してセブンイレブンの前にあるパブリックスペースとなるテーブルでランチをしている姿が多く見られた。
静岡空港は国内航空会社の国際線就航はなく、全て海外の航空会社となっている。現在も中国路線が中心となっているが、過去においては2015年度に中国路線が10以上あったことがあり、その年は国際線だけで約39万人の利用者があり、静岡空港開港以来、唯一国際線利用者が国内線利用者を上回った年があった。しかし利用者が伸び悩んだこともあり、翌年には路線が整理されて16年度は27.6万人まで落ち込んだ経緯がある。
今の静岡空港の課題としては新規路線就航だけでなく路線維持も重要だ。今年4月に民営化されたこともあり、民営化ならではの取り組みに期待したい。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)