【交通トレンド分析200】JR東の新幹線駅にテレワークスポット 鳥海高太朗


 5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」になってから、私もこれまで以上に取材も含めて、外に出かける機会が多くなった。そのために、オンライン会議やテレビ出演などもリモートで外出先から行うことが増えた。ホテルに滞在している場合は部屋の中からオンラインで接続することになるが、日帰り出張時やホテルにチェックインする前やチェックイン後で静かな場所を確保したい場合もある。そんな時に重宝しているが、JR東日本の「STATION WORK」とJR東海の「EXPRESS WORK」の二つである。

 私は東京を拠点に動いていることもあり、JR東日本のSTATION WORKを使うことが多いが、JR東日本が6月15日のプレスリリースで47都道府県およびJR東日本エリアの全ての新幹線停車駅に拡大したことを明らかにした。JR東日本エリア以外でも、自社で設置しているケースもあるが、多くは提携のコアワーキングスペースやホテルのデイユースでのオフィス使用などを含めて展開している。JR東日本の新幹線停車駅では全駅で利用できるようになった。

 私自身が利用する機会が多いブース型の「STATION BOOTH」もほとんどの新幹線停車駅、さらには首都圏を中心に多くの駅に展開されている。1度使うと便利さを強く実感できたが、STATION BOOTHについては、15分単位(15分275円)で利用できる。1時間の利用であれば1100円、2時間で2200円。会員登録は無料で月会費などは不要で利用した分だけクレジットカードから料金を支払う。

 予約はホームページから可能となっており、直前でも空室があれば利用可能となっている。スマートフォン上で表示できるQRコードをかざすか、ひも付けしている「Suica」などの交通系ICカードをタッチしてブース内に入ることができる。ほとんどのブースでWi―Fiが完備されているほか、電源はもちろん、モニターも用意されており、HDMIケーブルを接続することで大きな画面で作業をすることができる。防音もしっかりしており、周りの音もほとんど聞こえず、会議に集中することができるほか、資料作りやメール処理、電話打ち合わせに使う人も多い。

 東海道新幹線でもJR東海のEXPRESS WORKに登録することで、東京、品川、新横浜、三島、静岡、浜松、豊橋、名古屋、京都、新大阪の各駅で個室ブースが使える(20分単位で275円)。駅にあることで利便性が高い個室ブースの需要は今後もっと増えそうだ。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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