【交通トレンド分析202】夏休みの国内旅行はマイル活用を 鳥海高太朗


 今年の夏休みは2019年の夏以来、4年ぶりに行動制限のない夏休み。国内旅行の費用も昨年よりもアップしている。宿泊料金、交通費、アクティビティなど全般的に上昇傾向にあるが、少しでも夏休み期間中の旅行費用を減らす意味でANAやJALのマイルを使って国内線特典航空券を使ってみてはどうか。週末やお盆などでは既に満席になっていることも多いが、少しずらすことで特典航空券の枠を使って予約できることも多く、ANA、JALともに片道での予約も可能であることから、片道でも空席があれば活用したいところだ。

 ANAマイレージクラブを使った場合、搭乗日に応じて「ローシーズン」「レギュラーシーズン」「ハイシーズン」の三つの期間に分類され、それぞれ必要マイル数が設定されている。夏休み期間中(7月下旬~8月後半)で見ると、最も必要マイル数が高くなるハイシーズン期間は8月2日から18日までのみで、それ以外の期間は全てレギュラーシーズンの設定となる。羽田―大阪・小松・富山などの短距離路線ではレギュラーシーズンで片道6千マイル、ハイシーズンで片道7500マイル、羽田―新千歳や福岡などへはレギュラーシーズンで片道7500マイル、ハイシーズンで片道9千マイル、羽田―那覇などではレギュラーシーズンで片道9千マイル、ハイシーズンで片道1万500マイルになっている。

 またJALマイレージバンクを使った特典航空券においては、今年4月から新ルールになり、空席が多い場合は季節に関係なく基本マイル数(羽田―伊丹などの短距離で片道6千マイル、羽田―広島・高知などで片道7千マイル、羽田―新千歳・福岡などで片道8千マイル、羽田―那覇などで片道9千マイルとなっており、空席が少ない場合などは予測残席によってマイル数が増える「特典航空券PLUS」)での利用も可能だが、基本マイルで取れる場合にマイルを活用するのが望ましいと思う。

 その他、ANAでは毎週火曜日正午に対象路線が発表され、その週の木曜日から翌週の水曜日まで利用できる(前日までの予約が必要)直前予約でマイル数が通常より少ない「今週のトクたびマイル」は夏休み期間中も設定され、片道4500マイルや6千マイルなどで利用できるほか、JALでも往路と復路の日時を決めて、検索して出てきた4カ所から予約後に目的地が決定する往復7千マイルで利用できる「どこかにマイル」もお盆期間の一部を除いて利用できる。

 マイルを駆使して夏の旅行を少しでもお得に出かけてみてはいかがだろうか。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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