【交通トレンド分析244】リゾート空港にふさわしい下地島空港 鳥海高太朗


 6月9日に久しぶりに沖縄の宮古島から伊良部大橋経由で行くことができる下地島空港(みやこ下地島空港ターミナル)からスカイマーク便を利用した。宮古島エリアに遊びに行く場合は、宮古空港と下地島空港のどちらかを利用することになるが、現状ではANAとJALグループ(JAL、日本トランスオーシャン航空)は宮古空港、スカイマークとジェットスター・ジャパン、さらには国際線も下地島空港を使用している。

 私は羽田からの往路便はJAL便を利用したので宮古空港に到着したが、帰りは翌日の仕事が大阪であったことから、下地島空港15時25分発のスカイマーク神戸空港行きを利用した。久しぶりの下地島空港であったが、以前からリゾート感あふれるターミナルビルは、リゾートホテルのクラブフロアのラウンジのような雰囲気に近い話を本連載でも書いているが、改めてコンパクトで使いやすい空港であることを実感した。何よりもレンタカーがターミナル前で手続きができ、チェックインカウンターまでも至近距離で大きな荷物を持っている際などは特に重宝する。

 現在、下地島空港からはスカイマークは羽田、神戸、那覇の3路線(夏の期間はさらに福岡便が追加)、ジェットスター・ジャパンが成田線を運航しているほか、コロナ禍で完全運休していた国際線では、5月29日から韓国のLCCであるジンエアーが下地島―ソウル(仁川)線を週5往復で運航している。私がスカイマークで神戸へ向かうためにチェックインをしていると、隣のカウンターではジンエアーのソウル行きのチェックイン手続きが行われていたが、就航から2週間ではあったが、ほぼ満席の予約が入っているとのことだ。

 ただ関係者に取材をすると下地島空港も保安検査の人員を中心に地上業務の人が不足をしており、私が利用した際にも保安検査は1レーンのみで、便数の割には保安検査通過に時間がかかった。特に下地島空港は、国内線と国際線の旅客が同じ保安検査場を使い、食事やお土産店を含めた待合室が共用となっており、国際線利用者はゲート手前でさらに保安検査、出国審査があり、2回保安検査をしなければならない構造になっている(液体物などのルールが国内線、国際線で異なるため)。

 人員が確保できれば国際線を中心にさらに便数が増やせるが、日本中の空港で人手不足の問題を抱えており、自治体も含めて考えていかなければならない課題である。しかし、下地島空港はやはり私にとって大好きな空港であることは変わらなかったのであった。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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