
いよいよ4月13日に大阪・関西万博が開幕するが、私も万博の事前取材を含め、今年に入ってから東京と大阪を頻繁に往復している。その中で感じているのが、羽田―伊丹線の活用である。新幹線を利用することもあるが、マイルがためられて、私自身がANA・JALともに上級会員であることもあり、ラウンジが使え、さらに次年度の上級会員を目指すためにポイントをためる意味でも飛行機利用の方が多い。また、飛行機には飲み物サービスもあるのがうれしい(羽田―伊丹線などでは揺れが続くと飲み物サービスがない時もあるが)。
さらに、自分のお金で東京―大阪を往復する場合、マイルに空席がある限りはマイルを利用した方がお得であり、ANAでは「今週のトクたびマイル」(毎週火曜日に発表され、その週の木曜日から翌週水曜日まで利用できる)で、羽田―伊丹、関西、神戸のいずれかの路線が入ることも多く、繁忙期でなければ片道3500マイルで利用できる日もある。また、閑散期であれば片道6千マイルでの利用が可能で、マイルが取れるとかなりお得である。JALでも同様で、ANAとJALの両方の特典航空券の空席を見て予約を取ることが多い。
移動が多い時は、時間を最優先にスケジュールを組むことが多い。その中で、一部の時間帯を除き、羽田発・伊丹発ともに原則ANAは毎時00分、JALは毎時30分となっており、時間がない時にはとにかく先発の飛行機に乗ることを優先させている。飛行機は時々、機材繰りや天候などの影響で遅延することもあるが、遅延の時間を見ながら最終的にどの便に乗るか決めることもある。時間に追われているときは変更可能なANA・JALの「株主優待割引」を使うこともあるが(株主でなくてもチケットショップなどで入手できる)、最近では株主優待の予約枠が満席になることも多く、その際には少し高いがANAでは「ビジネスきっぷ」(ANAカード限定)、JALでは「JALカード割引」(JALカード限定)を使うことが多い。変更も可能で、空席があれば利用できる運賃で自由度が高いことから、とても重宝している。
ただし、羽田―伊丹線の唯一の難点は、伊丹空港が21時以降の発着ができないことから、羽田発の最終便は19時台前半、伊丹発の最終便は20時台前半となっている。個人的な希望ではあるが、騒音対策の過去の歴史もあるため、伊丹空港の発着時間が22時までに延長されると利用者にとってはもっと便利だと思う。
しかし、それでも羽田―伊丹線はビジネス客を中心に非常に便利な路線であることは間違いない。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)
(観光経済新聞2025年4月14日号掲載コラム)