【体験型観光が日本を変える 178】コロナ禍のお盆の過ごし方 体験体験教育企画社長 藤澤安良


 新型コロナウイルス感染の猛威はとどまるところを知らず、全国的に広がり続けている。ほぼ人口比率に併せて拡大しており、首都圏や関西圏、中部圏と都市圏を中心に感染者数が多い。

 その人口が多い地域の人々の移動に自粛ムードが広がっており、お盆は帰省にも行楽にも、「Go Toトラベルキャンペーン」にも実質的に自粛している感が漂う。

 そんな中、全国的に猛暑が続いており、熱中症で救急搬送される人も後を絶たず、コロナと併せて医療現場は大変な状況である。さらに、首都圏ではゲリラ豪雨も発生し、混乱に拍車がかかる。

 人々のやり場のない不満が積もっているのか、水難事故が多発している最中、海では遊泳禁止の海水浴場に人が押し寄せ、海水浴客とサーファーが入り乱れての事故が多発しそうな映像が飛び込んでくる。海岸や公園での花火やバーベキューなど火気厳禁なのに、どちらも守られていない。

 マスクも猛暑の中ではあるが、すべきタイミングでしていない人を見かける。また、ここに来て以前にクラスターが発生した昼カラオケがあった。それにも関わらず、またもやカラオケ大会が催されクラスターとなるなど、考えにくいお粗末な行状が続いている。

 真面目なはずの日本人よどうしたのか。コロナと暑さで壊れたのか。帰省も旅行も自粛したいつもと違うお盆や夏休みなら、しっかりルールとモラルを守って、自粛、自重、自戒で大変な時を乗り越えなければならない。 

 大阪府知事のポビドンヨード入りのうがい薬がコロナウイルスを減少させるという、うそのような本当の話が、全国の薬局薬店の店頭から商品の在庫が当日中になくなることとなった。その効果効能の真偽のほどはともかく、とても大きい影響を与えたことは間違いない。

 少なくとも、製薬会社の回し者ではなく、国民のことを考えての言動であろうことが、多くの人を動かしたのである。国難で政治家は決して逃げず、誰かに任せるではなく、自己弁護や言い訳に終始せず、今何をどうすべきかしっかりと国民の心に響くメッセージが必要である。

 戦後75年目の過酷な夏を迎えた。大本営発表が嘘偽りであり、国民を欺いた歴史の反省を生かして、国民に壊れないよう、しっかりとしたメッセージを届けてほしい。

 今日の多くの記者会見は人を動かす魂がない。筋も通らず骨もない。私利私欲、利権保身を重んじるばかりで、いざという時に間に合わない政治家がこれほどまでに多いのか、思い知らされる国会で決めるべき法案も山積している。

 医療従事者がオーバーワークの中、飲食店や観光従事者が開店休業状態に追い込まれている中にあって、国会議員も政府も開店休業でしょうか。この非常時にPCR検査数が他国に比べて著しく少ない。抗原検査キットを富士レビオに続いて、デンカでも生産し始めた。併せて数十万に上ると見られている。

 検査と陰性が、医療も経済も学校も社会生活も全ての根源となる。一刻も早く普及をすべきである。

 
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