【体験型観光が日本を変える 179】秋に向けGo To検査を 体験体験教育企画社長 藤澤安良


 自粛のお盆が終わり、3カ月に及ぶコロナ休みがあったため、子どもたちの夏休みは短くなり、お盆過ぎや20日過ぎから新学期が始まっている。出掛けられない、活動できない、大声が出せない、猛暑でもマスクが必要となるなど、子どもたちにもやり場のない不満がある。

 その上、学校生活での一番楽しみな行事である修学旅行が中止になると、不満は募るばかりであろう。中止にさせない大人の責任と努力がいま求められているのだ。

 全国各地に伺い、新型コロナウイルス対策ガイドラインの策定や実践指導等で出掛ける機会があるが、航空機も新幹線も乗客がとても少ない。宿泊施設は全然お客がいない宿とそこそこお客が来ているところと大きな差が出てるようだ。

 空港でも宿泊施設でも検温は常識となっているが、機器は体温計と表面温度計とサーモグラフィのような物があるが、1度ぐらいの誤差があるのはとても気にかかる。

 検温だけで終わる施設と、健康状態や前後動向を質問事項チェックシートに記入する。さらには免許証などを提示し住所を確認する施設もある。つまりは、虚偽の住所や名前で宿泊する輩(やから)もいるのである。

 健康だと思って来ている客にとっては面倒なことではあるが、泊まり客は自分だけではない。コロナ禍においては、誰もが自己の体調を確認してチェックシートに記入するシステムの方が安心できるし、施設の評価も高くなる。見事にお客が多い宿ほどしっかりできている。

 もちろん、「面倒だ」とかいって嫌がる客もいるだろうが、検温や健康チェック、身分証明書の提示など、宿泊受け入れの条件として事前に知らせておけば問題がない。従わない客は断ればよい。

 また、施設内でもフロントのアクリル板やアルコール消毒液設置、食事場所の間隔、バイキングでのマイトングと手袋、エレベーターの立ち位置や定員、大浴場の脱衣籠の個数を減らすなど対策はいずれもとられている。

 対策イコール面倒で不便だが、今は仕方ない、イコール「しっかりしている宿」となる。決してお客に寄せて妥協することなく対応すべきである。

 残念ながら、もし検温で37・5度以上なら、体温に個人差はあるものの、新型コロナに限らずすでに発症しているのか、体調不良である確率は高い。陽性の可能性がある人が施設に足を踏み入れたことになり、フロントスタッフとも会話する場合もあり、感染リスクは回避できない。

 修学旅行も観光旅行も出張も客側とお客と接する観光関係者の双方がPCRや抗原検査をして全員陰性で観光産業を回すシステムにすれば、いったんは安心できる。

 せっかくの観光関係者の救済施策が、反対や時期が早過ぎるだの批判が尽きないGo Toトラベルの推進も根源は「検査で陰性」でしかない。

 陽性ならGo To隔離ホテルである。修学旅行出発前の検査費を国費で持つなど、安心して経済を回すための財源を投入すべきである。迫っている秋はGo To検査から始まる。

 
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