世界が注目するアメリカ大リーグの大谷選手とダルビッシュ選手の直接対決が実現する夢のカードが開幕戦として韓国・ソウルで開催された。その注目をさらに大きなものとしたのは結婚を発表したばかりの奥さんの存在であった。
マスコミの前にその正体を明らかにしないだろうとの大方の予想を覆し、韓国への渡航前に写真が公開されたのである。その後には、空港やホテル、あるいは球場での姿が報道され、元バスケットボールの田中選手であると、すぐさまその正体までたどり着いた。
ファンは「大谷ロス」とはならず、とても素敵な人であることを認識し、さらなる応援ムードを高めた。そんな、ムードに水を差す事件が発覚した。
大谷選手の通訳が違法賭博に関わり、6億8千万円もの巨額の借金が大谷の口座から支払われたという。明るいニュースでの開幕戦後に一転、暗いニュースに巻き込まれてしまった。
世界一のプレーヤーの通訳である立場は誇るべきものであり、欲なのか癖なのか、とにかく人生は表裏一体である。夢や希望を与えた大谷選手の行動の半面にこの問題の戒めもセットで人生訓とすべきであろう。いずれにしてもこの問題を早く乗り越え、大谷選手の大リーグでの活躍に期待したい。
野球の開幕戦が始まると、やがて新年度となり、桜から始まり、いろいろな花の便りが伝わってくると、春が駆け足でやってくる。観光の大きな動機にもなる。とりわけ日本の桜は世界中から注目されており、3月下旬から4月中旬にかけてはインバウンドも増えるであろう。
また、徐々に海外旅行への動きも高まりつつある。しかし、北陸新幹線は「応援割」もありはするが、限られた地域だけの特典であり、全国の国内旅行の動きに波及せず、出足の鈍さに不安がある。
円安は進行し、物価高は進み続け、大企業の多くの不祥事や国会議員の政治資金記載漏れなどの社会の沈滞ムードを払拭し、株価の値上がり、春闘の多くの満額回答を起爆剤として2024年度の経済の活性と観光振興に動かなければならない。
国家政策や人頼みでは解決できない。祭りイベントをすれば、一定の集客は可能だが、労力と人件費を考えれば採算が取れない場合も少なくない。集客有無に関わらず行う地元の伝統的な神事や行事は地域に経済波及を起こせば有難い話である。
今や、宿泊料金や航空運賃はネット上では大きく波動している。高速バスまでもが発車時刻により運賃が変動する。つまりは、需給バランスの上に価格相場がある。旅館・ホテルも観光施設も人が動きにくい時期については弾力的に価格変動させることにより、自らが特典的、金銭的なイベントを仕掛けることになる。
その考えを地域連携によりエリア的に行い、その露出を同時に行うことにより、プロモーションコスト的に相乗効果が期待できる。待っているだけの営業、1回決めたら変えない価格から脱却し、社会のムーブメントを自らが起こす気構えが必要な時代だ。何もしないなら、明日は何も起こらない。
