【体験型観光が日本を変える350】連休が終わったが、旅に出よう 藤澤安良


 4月末から5月の大型連休も真ん中に3日間が平日とあって、分断された感がある。私も平日は仕事が入り地方へ出かけた。著名観光地や温泉地がなく豊かな自然だけでは観光客には反応しないようで、残念ながら、閑散としていた。

 連休の終盤から5~7日にかけても茨城県へ出向いた。5日の観光温泉旅館ホテルは高額で、内容と比べて割高感が否めないことから、比較的空室がありそうな都市型のビジネスホテルを選び、夕食は外食で済ますことにした。

 近年のビジネスホテルは温泉大浴場がある施設も増えておりコスパもいい。新しい旅のトレンドとまでは普及しないであろうが、平日と内容が変わらない休前日の価格設定を好ましく思わない私の中では、ビジネス客のいない土・日曜泊の利用は大浴場完備のビジネスホテル限るとの結論である。

 そして、休日の6日の宿泊は平日泊と同額になることなら納得する料金となり2食付きの温泉ホテルに泊まることにしている。家を出発する時間も10時と遅く、常磐道の渋滞には出くわさず、テーマパークや連休イベントに人は集中するのか、渓谷、神社仏閣は駐車場も空いており、快適なドライブ旅行となった。

 東京・京都・大阪などの都市型の観光地ではインバウンド客がとても多い。9日、大阪の道頓堀や難波では日本ではないような外国人比率である。さらには、どう考えても小学生以上と思われる子供がたくさん訪日している。

 他国に比べて、日本は学校登校日に休みを取って旅行する慣習がない。しかし、近年は旅行休みを取る親も増えている。学校からはよく思われないことは確かである。

 子供が出かけられる土・日曜やGW、夏休みは前述のように道路は渋滞し、観光地は混雑し、宿泊料金は割高であり何一ついいことはない。生徒・児童にも旅行公休を年間何日間か限定付きで認めてもいい時代である。

 テレビ番組を見逃しても見られる方法が当たり前にある時代であり、授業内容もVTRで後日視聴できるようにすれば授業の遅れも取り戻せる。スマホ、テレビ、ユーチューブなど、現場に行かずとも、人に会わずとも、体験しなくても知っていることになる情報化時代に足りないことは、生身の人と人の関係、そして実体験である。

 それは同時に旅に出ることである。家族の絆も深まる。国内旅行のみならず、グローバル時代に海外にも出かけられるチャンスが増える。それに同行する親の世代でも職場での年休消化が進むことになる。宿泊価格も抑えられるし、後の平準化にもつながることになる。

 13日はベトナムのフーコック島に来ている。五つ星ホテルに泊まっているが何軒もあり、ベトナムではダナン・ニャチャンに並ぶリゾートである。しかし、日本からの直行便はなく、日本人は見ていないし、日本語はまだ聞けていない。オプショナルツアーの日本語版も見つけられていない。韓国人は多く、欧米系も来ている。

 日本人がもっと旅行に出られる経済情勢になってほしい。

 
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