【体験型観光が日本を変える352】環境保全意識した旅行を 藤澤安良


 日中韓の3カ国首脳会議がソウルで行われている最中に、北朝鮮から人工衛星なのかミサイルなのか、正体不明の飛翔体が日本海か東シナ海か、太平洋上の日本の排他的経済水域外に落下するとの通告があったという。他国がいい関係になるとねたみが始まる。子供の関係のような外交戦略である。

 4月の衆院補選に続いて、静岡県知事選でも与党が推す候補者が敗れた。いわゆる裏金問題の政治資金規正法案を巡って与野党が駆け引きしている最中の出来事であった。

 7月の東京都知事選には立憲民主党の蓮舫参院議員が27日、都知事選出馬表明の記者会見を開き、現職の小池知事の3選を阻むと決意を示した。小池氏は28日、都議会で立候補を表明するとみられている。今後の国会でも当該法案の中身が骨抜きなのか、再発防止に切り込んだ法案なのかによって選挙の論点となるのは間違いなさそうである。首都決戦の選挙戦は激しいものになるはずである。

 7月になれば暑さにも慣れてくるが、暑さに対する抵抗力がそれほどないままの5月に、夏日や真夏日がやって来ると体調を壊しかねない状況である。

 台風1号がフィリピン沖で発生した。日本上陸とまではいかない予報ではあるが、低気圧を刺激し線状降水帯なるものがすでに九州南部で発生している。長期予報では今年の夏は暑い日が多いと出ている。熱中症との闘いになりそうである。

 世界各地で起こる豪雨や地崩れの原因は地球温暖化と言われて久しいが、何ら打てる手立てがないまま年月が過ぎてゆく。戦争や内乱がある地域には行けない。ごみがいっぱいの山にも海にも行きたくない。観光は平和産業である。旅の環境も社会も結局、旅人を含む人間が創り出すものである。

 富士山が見える、山梨県のコンビニ、ローソン前の道路を暗幕で目隠ししたり、鎌倉の江ノ電踏切に人が押し寄せたり、京都市内の路駐するバスが多く渋滞が激しかったり、富士山に軽装で登ろうとする外国人、極端なオーバーツーリズムは誰も歓迎しないはずである。自分さえよければいいという自己中心的な人の何と多いことか。

 線路内や私有地に入って撮った列車の写真、車道で撮った映える写真、そんなものに価値があると思う人間の心はちっとも映えていないではないか。楽しい旅とそうでない旅の分岐点を示さなければならない。

 インバウンドにとっては文化慣習が違うことで日本人との意識に齟齬(そご)ができる。それは日本の文化の理解に他ならない。誰でもウエルカムではない。

 日本人が渡航する場合にガイドブックや旅程案内に現地での最小限の注意事項を読んで確認している。外国人に求める日本の旅の100カ条なるものをスマホにダウンロードさせて持ち歩くことを義務づける。他方で日本の旅行会社は進まないSDGsを意識した旅行にしなければならない。

 土産の購入時には専用エコバッグで買い物したり、割り箸を使わなくてマイ箸を持参したり、過度の冷暖房にならない服装を用意したり、旅と旅行者が地球環境を守る運動である。

 
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