コロナ禍でも前向きに
群馬県伊香保温泉のホテル松本楼は、「コロナ禍でも前向きに」と、社員、顧客、環境に優しい各種の取り組みをした。
コロナの影響で休館を余儀なくされた2020年4月、「この時間を有効に使って将来のために旅館を磨き、自分を磨こう」と、新入社員を集めて週5回の社員研修を開始。
緊急事態宣言が発令され、小学校や幼稚園が休みになったことから、社員や近所の人のために空いている宴会場を使い、学童保育を午前9時から午後5時まで開設した。
「環境に配慮した宿」「あらゆる人にやさしい宿」「地域と共に歩む宿」「共に学び、共に成長し、共に幸せになる宿」を目指すとした「SDGs宣言書」も作成。
防災計画も見直し、災害用自動販売機の導入と、宿泊客、従業員、近隣住民ら250人の3日分の食料と水の確保をした。これらの取り組みを関東経済産業局に提出したところ、好事例の一つに選ばれ、ホームページでも紹介された。
「名物のハヤシライスをレトルトパック化し、ECサイトで発売」「全客室にタブレット端末を設置し、非接触での飲み物の注文、貸し切り風呂の予約を可能に」「手話教室、バリアフリー研修の実施」「全社員で温泉街のごみ拾い」と、同館の取り組みは枚挙にいとまがない。