台風被害からの復活 コロナ型非接触おこもり宿に
2019年の台風で大きな被害を受けた千葉県南房総市白浜の割烹旅館清都は、新型コロナのまん延など苦難を経て20年7月に工事が完了、再オープンした。コロナ禍を意識し、人との接触を最小限にするなど、ハード、ソフト面で工夫を凝らしている。
19年9月の台風15号、その後の19号などで大規模半壊となった同館。施工業者と資材不足で一時はブルーシートもかけられない状況だったが、他の全旅連組合員、協定商社が手を差し伸べ、応急処置と本工事を行えるようになった。その後に来たコロナ禍で来るはずだった県外からの業者が規制や自粛で来られなくなるなど再び困難を極めたが、20年6月にようやく工事を開始。7月にオープンした。
客室の入り口に椅子席のダイニングルームを設置。朝晩の食事を同ルームで提供している。客室の入り口に配置することで食事を提供するスタッフと顧客の接触を最小限にするほか、料理のにおいが客室に残らないなどの利点も生んだ。客室は換気扇を5台、空気清浄機を1台設置。大きく開けられる窓による換気も十分にできる。
顧客の要望で会計を客室で行うこともでき、チェックインからアウトまで客室から1歩も出ない宿泊客も多いという。