シヤチハタ(本社・愛知県名古屋市)の「重ね捺しスタンプラリー」が密かなブームを呼んでいる。仕組みは版画と同じ。イラストを色ごとに分けてスタンプ化した物を、1色ずつ順番に押すとカラフルな作品が完成するというもの。
寅さん記念館「館内スタンプラリー」、富岡市観光協会「富岡市周遊スタンプラリー」、丸亀市「丸亀城」など各地の観光スポットで人気の“リアルスタンプ”コンテンツとなっている。
スタンプラリーは観光業界にとってなくてはならない常設イベントの一つ。シヤチハタでは、スマートフォンのGPS機能と連動した「デジタルスタンプラリー」のアプリ「iStamp」も提供しているが、子供や外国人を中心にリアルスタンプラリーの人気は根強いという。
スタンプラリー導入のメリットは、(1)動物園、博物館、見本市会場などでの回遊性の向上(2)商業施設、商店街などへの集客と再来店・来場の促進(3)美術館、科学館などの施設内で楽しく学べる仕組み、などさまざまあるが、基本はリアルで押印することの楽しさだろう。
重ね捺しスタンプラリーでは、押印するたびに少しずつ絵や写真が出来上がっていき、最後に全貌が現れるというワクワク感、ゲーム感の楽しさがこれに加わる。時には想像もしていなかった図柄が最後に完成するというサプライズが待っている。
シヤチハタでは、シーンや期間などに合わせて、通常のスタンプ、重ね捺しスタンプ、デジタルスタンプのそれぞれを使ったスタンプラリーパッケージを提案している。専用サイト「シヤチハタスタンプラリー
(https://fun.shachihata.co.jp/rally/)」で、さまざまな観光イベントでの導入事例なども紹介している。
押印するたびに少しずつ絵や写真が出来上がる