はわい温泉の望湖楼(鳥取県湯梨浜町、91室)は1931(昭和6)年開業の老舗旅館。部屋から望む東郷湖の開放的な景色が一番の売り。湖の上にあり、湯に漬かりながら湖の美しい景色を堪能できる全国でここだけの「湖上露天風呂」、湖底から湧く豊富な湯量を生かした掛け流し温泉なども特徴だ。
その同館はこのほど、現在の趣をほぼ変えずに耐震補強をする「リファイニング建築(再生建築)」の手法を取り入れた大規模改修が終了した。併せて4月には、老巧化が進んでいた大浴場「神話の湯」を、完全リニューアル。また、これまでカラオケルームだった場所を室内浴場「天女の湯」としてオープンした。
神話の湯には、新たに半露天風呂を増築。この半露天風呂には水の流れるガラスの外壁を採用。東郷湖の小波をイメージさせるガラス面と水音がリラックス効果を高める。天女の湯にはサウナと水風呂も完備した。5月には4室ある露天風呂付き客室「ゆとり露・湯の栖(すみか)」をリニューアル。源泉掛け流しの露天風呂を一新した。
この大浴場と客室露天風呂は、檜(ひのき)創建(岐阜県中津川市)が提案している浴槽を採用した。今回のリニューアルをコンサルティングしたリプラス(鳥取市)社長の荒木智宏氏は、「デザインが洗練されている檜創建の浴槽を使いたかった」と導入の狙いを明かす。
大浴場などに導入された浴槽は檜を用いた完全なオーダーメードで、露天風呂付き客室に設置された浴槽は、タガのない自由形状が特徴の「O―Bath(オーバス)」シリーズだ。
望湖楼社長の中島伸之氏は、「今回の大浴場などのリニューアルを行った結果、顧客満足度の向上が図れた」と評価している。
この件についての問い合わせ先は、檜創建TEL0573(75)5400。
完全リニューアルされた望湖楼の「神話の湯」