【地域創生と観光ビジネス47】リブランドから1年 好調の大江戸温泉物語「YAOYA日光霧降」 淑徳大学経営学部観光経営学科 学部長・教授 千葉千枝子


 “たおやかに”をコンセプトに、オールインクルーシブで展開する大江戸温泉物語グループの上位ライン「TAOYA」が集客も好調だ。

 朝夕バイキングで1万円というコスパの良さがウリの「大江戸温泉物語」と、おおむね1万2千円でプレミア感を演出する「大江戸温泉Premium」。いずれも経営難や後継者不足の旅館を安く買い取り、傷んだ建物に手を加え夕食もバイキング形式にして価格訴求で市場を席捲した。

 そうした安いイメージを払拭して、1泊2食で2万円台という価格空白帯にTAOYAを投入して、さらに市場を拡大したのである。この価格帯にライバルは、そう多くない。

 先日、「TAOYA日光霧降」に学生たちと泊まった。開業時は大江戸温泉物語を冠していたが、23年4月にTAOYAにリブランドした。あれから1年。「客層にも変化が表れた」と、熊谷秀昭支配人は語る。

 吹き抜けの暖炉ラウンジは、ゆとりある空間を奏で、ゆらぎを演出している。霧降高原を一望できる絶景の露天風呂は、空や自然と調和して格別だ。

 何より驚くのが巨大レストランである。全長35メートルの弓型カウンターには、和洋中にイタリアン、煮物や焼物、すしなどが彩りよく並ぶ。「感動の手渡し」をうたったライブキッチン形式が自慢だ。親しみを込め「ムッシュ」と呼んでいる高階孝晴最高料理顧問がプロデュースした。

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