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旅館が設備投資ブームといわれ、イケイケの雰囲気が漂っていた時代は、実に多くの見込み客がいました。だからその当時の経営戦略は、いかに目の前の見込み客をわが宿に引き入れるかという内容のものが多かったのです。
記憶にある経営者もいるかと思いますが、これまで常連だった団体客が、ライバル旅館に持っていかれたとか、周辺の旅館のチラシを並べて、今回の忘年会の目玉はアワビづくしプランにしよう、というような会話が、営業会議で語られていたものです。
当時は積極的な営業展開をすれば、それなりのレスポンスが見込まれたので、周辺の法人営業、エージェントとの密接なお付き合いといった、昭和の営業マンが幅をきかせていました。
売り上げ、集客数至上主義が長く続き、これが達成できれば良しとする、ある意味分かりやすい経営だったのです。
ところが今の時代、目の前にお客さまはいるのかもしれないし、いないのかもしれない。また、「とてもよかった。また来るよ」と言ってそれっきりということも大いにありの時代です。
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