【失敗の法則から学ぶ~宿経営者の仕事大全6】この宿で働きたいと思う環境づくりに取り組んでいますか 孫田 猛


 宿泊業界の人手不足はコロナが明けてからもさらに加速しているようです。あなたの宿は給与、残業、休日といった労働条件が仮に整備されているとしましょう。果たしてそれで理想的な人材が応募してくるのか?というのが今回のテーマです。

 ところで理想的な人材とはどのようなタイプでしょうか? 仕事ができる、能力が高い、明るい、まじめ、素直、協調性がある…。このような人材であれば、宿泊業に限らず、どこの職場でも大歓迎です。競争率は非常に高いですね。

 「うちのような宿にはいい人材なんてくるわけないよ!」。そう吐き捨てるように言った宿経営者がいました。もうあきらめの宣言です。これでは今後もずっと人材面で苦労し続けることを意味します。経営者自らがその道を選んでいるように見えました。

 話が少しずれるかもしれません。いい宿づくりというのは、お客さまにもっと喜んでもらうためにはどうすればいいかを、毎日考え実行していく。これを繰り返し少しずつレベルアップしていくことです。それは常にお客さまの立場に立って考える経営者の「観点移動」が大きなポイントです。

 ならば、経営者は従業員の立場に「観点移動」し、従業員から見た理想的な職場とはどんな職場か? これをわが宿で実現していくためには何をどうしていけばいいのか? この命題に取り組んでいかなければ、働く立場でのいい宿にはなっていきません。

 お客さまに質の良いサービスを提供するのは、経営者ではありません。現場で直接お客さまと接する従業員です。この人たちが気持ちよくお客さまに喜んでいただくパフォーマンスをするような、環境や仕組みづくりに取り組まなければ、どうなるか?

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