皆さま、新年明けましておめでとうございます。
今年は「亥年」ですが、干支の最後の年でもあり、そして「平成最後」の年となります。昨年までだけでなく、平成の30年間を振り返り、皆さまそれぞれの思いが交錯しているのではないでしょうか。
昨年は自然災害に多く見舞われ旅行業界も大きな影響を受けました。自然に抗うことはできません。そしてそれを事前に防ぐこともできません。
ただ、災害というものはあることを前提として、発生した時の対応や、被害を受けても最小限に止める準備をしておくことはできます。お客さまが楽しく、災害や事故のリスクを気にしないで旅行を楽しんでいただけるよう、私たちはお客さまの安心安全を担保する必要があることを改めて認識した1年でした。
「亥」のごとく「猪突猛進」する時も必要ですが、さまざまなリスクや状況変化を予測し、対応を考えていくことが、新しい年を迎えても必要と考えます。
さて、2019年は日本にとって「MICE」案件が非常に多い年です。G20大阪サミットやラグビーワールドカップの開催などのイベントだけでなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに関する視察案件など、旅行業界にとっても、パートナーの皆さんにとっても、「人が集う」ビジネスを利用するチャンスです。
MICEで訪れるお客さまをイベントにお連れするだけでなく、ビフォアMICEやアフターMICEとして何を提案できるか、各地域では何を売りにできるのか、地域の皆さんとともに、考えていきたいと思います。その際、決して何か新しいものを創らなければならないということではありません。既存の自然、伝統文化、食事などテーマはいろいろあります。それらを再度見つめ直してみると、地元では当たり前が、日本の観光客や外国人旅行者には新鮮で、魅力的なものであることが多いものです。
また、旅行業界を取り巻く環境も、さらに変化しています。OTAの台頭や民泊の増加、異業種からの旅行業への参入など、お客さまにとっての選択肢が増えています。そのなかで私たちは選ばれ、リアルエージェントとしての地位を確立しなければなりません。そのために何が必要でしょう?
私は「こだわる」ことだと思います。地域も含め自然、文化、食事、スポーツなど、テーマはたくさんあります。必ずしも高級ということではないけど、何気ないことも含めてそれらに深く関わり、こだわりを持った商品や提案をしていきたいと思います。
今年は、5月から新元号に変わります。その前後のゴールデンウイークは、カレンダー上では10連休となります。旅行業界や関係するパートナーの皆さんにとってはプラスの要因です。新しい年の初めに新しい元号の素晴らしいスタートを祈念し、年頭のごあいさつとさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
東武トップツアーズ社長 坂巻伸昭