跡見学園女子大学で私の講座「温泉と保養」を履修する209人の学生に、働いてみたい宿の条件を聞いてみました。一番に「福利厚生」、次に多かったのが「お客さまと接する機会が多いこと」でした。
旅館経営者にも雇用の策を聞いてみました。300室規模の大型旅館では働く女性のために保育所を新設したそうです。また、冬が繁忙期の旅館では、冬が閑散期になる旅館との人事交流を計画中でした。さらに外国人雇用のルートを独自に持つ努力をしている方もいました。
旅館経営ではありませんが、建築系とエステの会社を二つ保有する20代の若き女性経営者の考え方がユニークだったのでご紹介。2020年度からポイント還元を実施するそうです。ポイントを得るためには200もの条件の中から当てはまるものを写真付きの簡単な報告書にして提出。条件とは「読書感想文」「ゴルフスコア表」「飲み会報告」「趣味報告」「旅行記」等。そう、業務とは関わりない、とてもプライベートなことです。提出すると1ポイント100円としてボーナス時に還元する仕組みです。
「スタッフに辞めてほしくないから楽しい会社にしたい。私的なことを知ることで関わりが密になる」と彼女は言います。
チームワークが必要となる旅館には好適な案かと思いましたが、経営の経験がない者の独り言、お許しください。
山崎氏