(12)ミートアップ
「ミートアップ」とは、共通の目的を持った人が集う交流会のこと。何か関心のある分野について見識を広めたり、同好の士との交流機会を持ったりするために行われるものだが、これを採用につなげる活動として企業が主催する。広い意味で、やはりダイレクトリクルーティングの手法のひとつである。
大きく「交流会型」「勉強会型」「説明会型」の三つのタイプに分けられる。いずれの場合も、採用選考などは行わず、自社の事業や職種などについて理解してもらうための「フランクなディスカッションの場」とすることがポイントである。主催者側でテーマやプログラムを用意し、話し合いの場に社員が入って、「企業側対参加者側」という図式の中で行うのが一般的だ。実際に来場してもらうやり方と、リモートで行うやり方、両方を合わせたハイブリッド方式があるが、近ごろではリモート参加が圧倒的に多いようだ。一人一人が話し合いに「参加」することに意味があるので、1回当たりの人数はリモートでも数人から、多くても20人程度以下が望ましい。
テーマ設定にもよるが、参加者は「…について深く知りたい」といった志向を持って臨んでくる。「(その道の)プロフェッショナル」としての哲学や見識、技術といったことに関心がある。これに応えるためには、真に納得のゆく説明、心に響くメッセージが必要だ。会社を代表して出席する人には、しっかりした考え方と弁論能力が求められる。中小企業では、基本的に経営者が行うのがよいだろう。
会員向け記事です。